どこから褒めればいいのか
リーダーになって、褒めることの難しさに直面する。褒めることは大事と教えられるが、どのように褒めていいのか。まずは、褒める前の段階で、感謝を示す。
・ありがとう
と言葉に出して表現することです。これは、習慣づけしたいので、社内だけでなく、私生活においても実践したい内容です。
では、褒めることはどうしたらいいのか。安易に褒めてしまうと
・無理に褒めている
と感じ取られてしまうこともあり、タイミングがわかりにくい。また、何を褒めたらいいのか、もわかりにくい。
・そんなことを褒められても嬉しくない
と思われてしまうことがあるからです。
だれも見つけられないところ
褒める部分を探すときには、
・その人が大事にしているが、だれも見つけてくれないことを褒めろ
と言われています。大事なところとは、
・人より気をつかっているところ
・人より工数をかけているところ
・人より技術が優れているところ
・大切に思っているところ(価値観)
になります。
この大事な部分の中で、さらに
・だれも見つけてくれないところ
が重要になります。
だれも見ていないところで取り組んでいることを褒めるのがベストになります。たとえば、何も問題を発生しないチームがあったとします。そこのリーダーは何もしていないように見えます。しかし、そのリーダーはだれも見ていないところで、事前に失敗を防ぎ、段取りを丁寧に行なっているケースがあるのです。だれも見ていないところで、実践していたのです。
これを想像力をもとに確認していくと、そのリーダーの陰の努力が見えてくるのです。
上のレベルで褒める
アピールされたことを褒めることもわるくはありません。しかし、褒めるスキルとしては、さらに上のレベルがあることを知っておきたい。だれも見つけてくれない努力などを、見つけてあげるのもリーダーの役割なのです。一見、何もしていないように見えるリーダーでも、よく見ると、
・スタッフにひと言アドバイス
をしているのがわかったこともあります。時間にしたら、数秒かもしれません。その積み重ねがチームの雰囲気やモチベーションを維持していたのです。寡黙なリーダーに見えても、やるべきことをきちんとやっていた事例です。
まとめ
「その人が大事にしているが、だれも見つけてくれないことを褒める」ことを理想の形として定義しておきましょう。簡単ではありませんし、なかなかできることではありません。技術者の方を褒めるときは、技術の方のバックグラウンドを理解しなければ、褒める点を見つけ出すこともできません。褒めるとは、奥が深い世界なのだと感じます。時間をかけてでも取り組むべき内容です。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆
