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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
外部委託が増えるか
外部委託(アウトソーシング)が今後増えるかもしれません。
人財戦略を若干転換する企業が出てくる時期だと感じます。
人手不足が続いているので企業によっては、外部委託を
考えはじめるからです。
中には部署ごと外部委託をしたり、会社の体制をスリム化
するために外部委託のような形を選択しています。
外部委託の内容と種類を考えてみたいと思います。
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外部委託の種類
外部委託(アウトソーシング)は自分たちの仕事の一部を
外部の会社に完全委託することです。
その内容も時代とともに変化しています。
歴史順に見ていきます。
製造委託
最初に外部委託が行われたとき、製造委託が話題に
なりました。
商品の設計は自分たちで行いますが、製造は外部み
丸投げする方法です。
メリットとしては製造の設備投資が必要でなくなり
製造の稼働率を気にすることもありません。
製造部の固定費を捻出するために無理な受注をする
必要もなくなり精神的には楽になります。
一時的に商品が数多く売れたときも外部委託先を
増やすだけでよく、過剰な設備を所有することも
ありません。
代表的な企業としては、当時「ナイキ」が話題でした。
すべてを外部委託して製造していると取り上げられる
ことが多かったと記憶しています。
現在では、アップルが製造を外部委託しています。
iPhoneやiPadなどの商品はおもに中国の外部委託先で
製造しています。
ただアップルの場合は工作機械は自分たちで購入し
外部委託先に設置しています。
そのため完全な外部委託ではなくパートナー型の
外部委託だと感じます。
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人材派遣
社内のスタッフを外部委託することも時代とともに
増えています。
特にパート、アルバイトの募集採用、教育管理などを
外部に委託するケースは最近でも増加傾向にあります。
以前は製造業で人の派遣が行われていました。
現在は、工場だけでなく、倉庫業のスタッフまで外部委託に
なっています。
通販の大手企業の倉庫では、ピッキング作業のスタッフを
すべて数十の企業に外部委託しています。
ホテル、旅館のスタッフも外部委託に切り替えたところも
あります。
人手不足なので募集採用に手間がかるため、工数を減らすためと
リスクをへらすために若干の割高になったとしても外部委託を
選択するケースがあるのです。
人事・総務・経理の外部委託
最近の特徴は人事・総務・経理の仕事が外部委託され
はじめています。
この分野はまだデジタル化が進んでおらず改善の余地が
大きい。
これから一気にデジタル化する分野でもあるのです。
しかし、人事・総務・経理の仕事をしている人は
デジタル移行への抵抗が大きいこともあり、それならば
外部委託へと考えるケースが出てきています。
もしくは、担当者の辞めたときにタイミングよく
外部委託へと切り替えるケースも見たことがあります。
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ATMの外部委託
番外編ですが、銀行ATMも外部委託される時代になりました。
銀行のATMは減少傾向にあるのです。
使用頻度は減っているのではないでしょうか。
そのかわりにコンビニのATMが使われているのです。
コンビニのATMに外部委託する銀行もあらわれています。
コンビニのATMが普及したので銀行のATMを減らすことが
できるのです。
まとめ
外部委託は領域を広げ、とどまることを知りません。
以前ですが、経営の外部委託をしている企業を見た
こともあります。
そんなことができるのか、と思われる分野まで外部委託は
広がっていくでしょう。
ようするに外部委託できる環境は整いつつあるということ。
であるならば、経営はアイデア勝負となってしまいます。
その点を自覚したいところです。