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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
サービス低下を
ソーシャルディスタンス、離れていよう。
マスクをして、距離を置いて、接触を避ける。
小売店では店員と顧客の間にシートが貼られました。
直接話しをすることさえできないのです。
そんな中で、以前から懸念しているのは、サービス業の変容。
マスクによって「スマイル」が見えなくなっています。
笑顔が隠れてしまいました。
顧客と物理的な距離を保つとサービス自体が伝わりません。
今後はサービス低下が避けられない状況なのです。
そこで、今後サービス業は『サービス低下』を宣言したら
どうだろうか、という論調が出ています。
できなくなるのなら、サービス低下を宣言してしまえば
いいのではないか、という意見。
これを検証してみます。
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サービス低下と考えるのか
個人的には「サービス低下」を打ち出すことより
『過剰品質を削減する』
『過剰サービスを減少させる』
という表現の方がしっくりきます。
単なるサービス低下であればサービス提供側の手抜きだと
感じられます。
今回はそうではありません。
サービスレベルを向上させようにもできないのです。
物理的な距離が取られているからです。
なのでサービス低下という視点ではなく別の視点で考えれば
過剰な部分を一旦削減します、という姿勢であらわすことが
できるのではないでしょうか。
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過剰かどうかの判断は
「過剰な部分」と表現するのは簡単ですが判断するのは
顧客です。
お客様が判断します。
日本のサービス業が進化してきたのは顧客の意見を取り入れる
レベルが高いからです。
しかし、業界によっては行き過ぎたレベルで競うようになって
しまいました。
顧客の意見を聞いて取り入れることより、他社が導入した
サービスを負けずに採用していく動きです。
これでは、顧客疎外の過剰サービスです。
お客様が求めているサービス内容からズレてしまっています。
今後、こうした顧客が求めていない、ズレてしまったサービスが
削減されていくでしょう。
その部分は、『過剰部分』という表現がピッタリです。
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まとめ
過剰サービスだと提供側がわかっていながら、止めるのが
できなかった。
競合他社がその過剰なサービスを止めない限り、こちらも
ストップできないのです。
それが今後は可能になるタイミングです。
顧客が求めていない部分を削減できるタイミングです。
すでに店舗は営業時間が短くなりました。
営業時間が短くなったためクレームが発生しているとは
思えません。
新型コロナウイルスが収束した後も短くなった営業時間は
そのままではないでしょうか。
単にすべてを削るわけでもなく、不要不急な部分を見極め
必要緊急なポイントを探すのが今後の経営だと感じています。
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不要不急な部分を見極め
必要緊急なポイントを探すことに集中する