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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

登録第一号

「蔦屋書店」が登録第一号に。
内装の意匠について初めての登録されたのです。

内装の衣装とは、2020年4月1日から施行された意匠法の改正による新しい保護対象です。

意匠とは専門用語なのでわかりにくいですが具体的には

物品、建築物及び画像(以下、「物品等」といいます)のより美しい形態、より使い勝手のよい形態を探求する行為

https://www.jpo.go.jp/system/design/gaiyo/seidogaiyo/chizai05.html

となります。
今回の蔦屋書店は、書店の内装を登録したということです。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00154/01057/?n_cid=nbpds_top3

保護対象拡充

今回の意匠法の改正で保護対象が拡充されました。
下記をご覧ください。

意匠法の改正
(クリック→拡大)

リアルな物品に限られていた意匠が
・画像
・建築物
・内装

まで広げられました。

画像

保護対象となる画像というのは、たとえば
・通販サイトの商品購入用画像
・時刻表示用画像

が挙げられています。

こうしたサービスを開発するのに多額の投資がかかっているので画像デザインに関して独占権を認めることになりました。
独占権をもって開発のための投資を容易に回収できるためでもあります。

米国ではアマゾンのワンクリックボタンが保護されているのは有名なところです。
この流れが日本にも来たのです。

ということは、今後は画像のデザインについては注意が必要となってきます。

ウェブサイトのデザインなどは、とりあえずマネるという風潮があります。
オリジナルにこだわって制作する会社しか残れないかもしれません。

建築物、内装デザイン

建築の分野でも保護が広がりました。
建築物では例として
・博物館
・ホテル
が挙げられています。

内装では
・店舗の内装
・渡り廊下の内装
が事例として挙がっています。

建築の分野は保護されてこなかったので、建物の外観や内装はモノマネされやすい。
特に店舗はその典型です。
売れるお店の内装をマネる。
そんなことは当たり前のように行われてきました。

それが今後は保護されます。
オリジナル性を高め、最初につくった企業が独占を保証されるのです。

建築や内装の設計士はオリジナル性の高い人しか店舗設計の世界では活躍できない。
そんな現実が待っているようです。

まとめ

今回は意匠法の改正を取り上げました。
ビジネスではオリジナル性を発揮する人が独占できていない現実があります。
その一方でモノマネで業績を伸ばす企業もあります。

こうした法が行き渡るようになるとオリジナル性という実力で公平に評価される世の中に徐々になっていきます。

いわゆる実力評価へと収束する流れになっているのがわかります。

意匠法改正パンフレット

https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonota-info/document/panhu/isho_kaisei_jp.pdf