【10年超:fjconsultants365日Blog:4,438投稿目】
~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
値下げ
値下げは止まらない。
他社が下げてきたら、こちらも下げる。
そうすると、別の他社がさらに下げてくる。
止まることを知りません。
市場に競争相手が少ないほど
実は、競争相手の企業数が少ないほど激しい値下げ競争をします。
しかもシェアを増やさないと利益が増えないビジネスは値下げ競争をするしかありません。
その事例が、電気通信事業者です。
ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルです。
先陣を斬ったのがドコモの『ahamo』プラン。
その後KDDI、ソフトバンクが追随。
最後に楽天モバイルが出してきたのです。
0円
楽天モバイルは思い切りました。
データ量が月間で1GB以内なら0円(ゼロ円)の料金プランを打ち出してきたのです。
これなら、維持費ゼロでスマホが所有できます。
家の中にいるときはwifiでつなぐ。
場合によっては機内モードで使用すればデータ量を消費することはありません。
ただ、そうすると電話が鳴らない。
しかし、プライベートの場面で電話を鳴らしてくる人はほとんどいなくなっています。
通話はLINEで行えばいい。
そんな感覚の持ち主であればゼロ円でスマホが所有できるプランです。
値引きスパイラル
ドコモのahamoが2,980円で最初に出したプランに対してKDDIが2,480円で(5分間)通話無料なしプランで対抗。
そうしたら、ソフトバンクも「LINEで電話すればいい」という要望に応えてKDDIと同じ通話有料プランで同額の2,480円を打ち出してきました。
最後か
ドコモはどうするのか。
そう考えていたら、また値引き。
2,700円まで下げてきたのです。
実質1割下げた形。
税込で2,970円で、税込でも3,000円以内にする価格にしたのです。
終わらないスパイラルです。
値引きスパイラル。
これも、市場に大手が数社しかない状態で、しかもお互いのシェアが拮抗している場合には、このような値引き合戦になるのです。
しかも、収益も大手3社ともに同じような収益に落ち着くというのが法則です。
今回もそうなるでしょう。
まとめ
市場に、価格破壊の新規参入者がシェアを伸ばし始めたら、今度は値引きではなく、価格破壊の争いになります。
まだ楽天モバイルのシェアが伸びていないので、価格破壊の状態にはなっていません。
楽天モバイルの成長によっては、また電気通信事業者の業界再編が発生する可能性はあります。
総務省は電気通信業界再編を望んでいるのかもしれません。