ダークパターンとは
ダークパターンが話題になることが度々あります。ダークパターンとは、知らないうちに定期購入を申し込みしていた、解約の手続きが非常に複雑でわかりにくいデザインやインターフェースのことを指しています。
ダークパターンとは
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%91%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3
(Dark pattern)は、ユーザーを騙すために慎重に作られたユーザインタフェースのことである。例としては、購入時に保険に入会させたり、何かを定期購入させるなどの特定の行動をユーザーに促すものがある。ダークパターンには、プライバシー侵害や人々の判断力低下など複数の問題点が指摘されている
解約するのが迷路
オンラインサービスをサブスクリプション(定額制)で利用している場合、途中で解約しようと思っても解約手続きまでたどり着けないことがあります。個人的にも何回かありました。わざわざ解約方法を検索して手続きしていました。
また、電話で手続きする場合でも同じようなことがあったと記憶しています。カスタマーサポートに電話してますつながらないのです。意図的ではないかもしれませんが、消費者はそのように感じないものです。
改善されつつあるが
Amazonはプライム会員の解約手続きを簡素にしたそうです。2クリックで退会完了させるようになりました。
解約率(退会率)のことをチャーンレートと呼びます。この解約率を下げることは企業の命題。担当者がついて解約率を下げる努力をしています。その方法が、解約手続きの複雑化。複雑することで解約率を下げて、成果としていたのでしょう。
しかし、ユーザーの評価は下がります。解約が複雑な企業はいくつか頭に浮かびます。このまま、その方針を続けるのでしょうか。評判を落としてまで成果を出す手法はあまり真似したい内容ではありません。
「Amazonプライムは解約しづらすぎる」と消費者団体がAmazonを起訴:2021年
→注:その後解決されている:2022年(Amazonプライムが解約しづらすぎる問題がついに解決されてたった「2クリック」で退会完了に、ただし日本は対象外 https://gigazine.net/news/20220704-amazon-ends-prime-cancellation-dark-patterns-europe/ )
https://gigazine.net/news/20210115-amazon-prime-cancellation-dark-pattern/
まとめ
企業が成果を上げることと、ユーザーの利用満足度は同時に測定しなければなりません。ダークパターンのことを考えるとき、いつもそう思います。部署を細かく分けるほど、成果を上げるために部分最適になってしまうのです。たとえば単価的に解約率が下がり収益は増えますが、会社の評判が下がれば長期的な収益は減少しているのです。部分最適と全体最適を考えるために、好事例だと感じます。
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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,925投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆