同じ時間なのに仕事量ちがう

集中力をつけたいという要望は世の中で減ることがありません。毎年のように「集中力をつけたい」と思い始める人が出てくるからです。特に世の中の流れが速くなり、情報も過多になっている現在では益々集中力に関心が高まるのではないでしょうか。

仕事面においても集中力を身につければ「仕事がはかどる」ことはイメージできるのでニーズは大きいです。まわりでも同じ仕事時間なのに大量な仕事をこなしている人を見ると何が違うのか疑問に思うはず。わたしも最初はそうでした。隠れて長時間働いているのではないかと疑ったものです。

しかし、よく考えてみれば同じ24時間。平等に時間は配布されています。なので、特別に24時間以上を与えられている人はいません。そうなると、集中して効率よく仕事をしているはずなのです。ではどのようにして集中力を徐々に高めていけばいいのでしょうか。そのプロセスを考えてみたいと思います。

集中の種類

集中力に関しては、集中する度合いが違います。それを

  • 集中している時間(持続時間)
  • 集中の深さ(深度)

で考えることができます。表にすると次の4種類になります。

集中持続時間:長い集中持続時間:短い
集中深度:深い持続(長)・深度(深)持続(短)・深度(深)
集中深度:浅い持続(長)・深度(浅)持続(短)・深度(浅)

集中の持続時間は長い方がいい、集中深度が深い方がいいのはすぐにわかると思います。では、どちらから習得すれば良いのでしょうか。

まずは、集中の深度を深くするところから習得する方が最短距離で到達します。数十秒でもいいので、毎日集中力の深度を深める練習をするのです。メール返信を書くのに30秒で行う、1分間で書き終えるといった訓練から行うといいでしょう。

毎朝、新聞の見出しを一気に読み通すのも集中力が高まる練習になります。時間を測定していると集中の深さが増してくるはずです。1分間で行う、といったタイムプレッシャーを与える方が集中深度が深まります。

深度が深くなれば、あとは時間を長くしていきます。読書は訓練に適しています。最初は3分間だけ集中して読書。その後は時間を変えて、10分間、15分間、30分間とすればいいでしょう。30分くらいの集中力が持続すれば書籍1冊程度は要約ができるようになってくると思います。

まとめ

集中力を鍛えるときは、集中タイムに入る儀式をつくっておくと集中に入りやすい。深呼吸を3回するといった型を決めておくと集中に入りやすくなります。自律訓練法も有効ですが、ある程度時間がかかるので余裕があるときに取り組みたい内容です。

「短時間の集中した休息:自律訓練法の実際」

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspehss/69/0/69_26_2/_pdf/-char/ja

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,989投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆