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海外工場を国内へ回帰

国内回帰を決定

NHKのスクープによると、大手メーカーが中国から日本へ生産を回帰させることを決定したようです。この決定の裏側には葛藤もあったと思います。その背景を考えてみたいと思います。

アイリスオーヤマ(宮城県仙台市)・・・プラスチック製の収納用品、約50種類の生産拠点を中国・大連の工場から国内工場に移すことを決めた。

https://sakisiru.jp/36221

主に中国での製造拠点については、過去からマイナス点が指摘されていました。最初は

  • 人件費の継続上昇

その後は

  • 海運の運賃高騰
  • 部材の値上がり

最後は

  • 急な円安

これだけマイナス点が発生し続けば海外生産を取りやめる決断が下されます。国内回帰の方がメリットになるのです。

国内は逆に

  • 人件費上がらず
  • 運賃変動少ない
  • 為替に左右されない環境

が評価される形になりました。割安な日本にもメリットの側面があることがわかります。

対象となる市場によって判断違う

製造業に関しては、日本の残る工場は国内市場を対象としたビジネスに集約されていくと考えています。国内市場を対象とし、国内の価格帯に対応した国内生産が残っていく。輸出に関しては、現地生産に切り替えており、国内生産はもともと減らしてきた歴史があります。現地の市場を対象とした製造に関しては、日本に回帰することは今後もないのではないと感じます。

国内回帰の要因が、もうひとつありました。それは自動化です。ロボットの普及が顕著です。自動車産業のような大型ロボットではなく、製造ラインで人と一緒に働く協働ロボットです。導入金額も大型と比較すれば割安。工場担当者にとっては試してみたいアイテムです。

また、国内製造業の拠点は地方にあることが普通ですが、人手不足も出始めています。そもそも人が減っているので採用ができない状況が耳に入ってくることが増えました。そうなると自動化、省力化に踏み切らなければ継続もできないのです。ただ、協働ロボットの価格がまだ下がらなければならないと感じます。ブレークスルーはもうすぐだと感じます。

まとめ

国内回帰を大手企業が決断し始めるならば、大きな動きです。4年ほど前(2018年ごろ)のも国内回帰の話を聞いたことがありますが、部分的な内容でした。部品製造の一部を国内生産に切り替えただけの内容です。今回は完全に国内回帰させるのでインパクトは大きい。他の企業もそうなっていくのではないでしょうか。注目すべきポイントです。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,996投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆