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雑踏警備の手引きをもう一度読む時期へ

雑踏警備の手引きとは

人が集まる場所が増えています。リベンジ消費、全国旅行支援により観光地に人が集まり始めました。交通状況も渋滞が想像以上に発生しています。

このようなタイミングで特定の場所に人が集まり過ぎることが発生します。主催者側も想像できない人が集まってしまうと収拾がつきません。群集心理から、ある方向に人が流れていってしまうのです。事故が発生することは過去に何度も起こっており、その都度再発防止が考えられています。兵庫県警察のWebサイトにはこうした「雑踏警備の手引き」が掲載されています。2001年に発生した明石市民夏まつり花火の雑踏事故後に作成された手引きです。(明石花火大会歩道橋事故: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E7%9F%B3%E8%8A%B1%E7%81%AB%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E6%AD%A9%E9%81%93%E6%A9%8B%E4%BA%8B%E6%95%85 )

雑踏警備の手引き(兵庫県警察)
P28:群集心理
P29:群衆の行動特性
P97:雑踏の整理誘導

https://www.police.pref.hyogo.lg.jp/zattou/index.htm

群集心理の特徴

群集心理には特徴があります。なぜあのような行動をするのか。どのように人々は判断しているのか。その根拠がわかる特徴です。具体的には下記の通り

  • 軽薄性:暗示にかかりやすく軽々しく信じるようになる
  • 無責任性:理性が失われやすい
  • 興奮性:偏った極端な行動をとりやすい
  • 暴力性:怒り、焦燥から暴力的行為を行いやすい
  • 直情性:自分本位となって警察官等の整理に従わない
  • 付和雷同性:非常識な行動が直ちに感染する

の6つの特徴があるのです。なんとなく想像できる範疇です。個人では無責任で勝手な行動をしない人であっても群集になれば上記のような行動をとってしまうことを知っておくことだと感じます。理性がはたらかない状態に陥る状態があることを想定しなければならないのです。

群集行動特性

群集になるとある一定の行動をすることが知られています。それが、群集の行動特性です。ご存知の方も多いのではないでしょうか。たとえば

  • 左側通行:自然と左側通行になる
  • 近道行動:最短コースをとる傾向にある

このような特性のため、人が集まる場所や通路では、左側通行を優先し、最短コースをとることができないように蛇行させるコースをロープなどで決めておくことがここではポイントになります。公共交通機関などではこの行動特性を理解した設計がなされていることがあります。最短距離を通ることできず迂回する通路を空港などではあえて設置してあります。飛行機を降りたときは急ぐ人が多いので、通路に人が殺到しないように規制しているのです。

万博のころのエピソード

大阪万博の警備を請け負ったのは現在のセコムSECOM。入場者がゲートを過ぎた瞬間にパビリオンに向かって走り出すので危険な状況でした。これを止める、歩かせるにはどうしたらいいのか試行錯誤したようです。結局のところ、ゲートで案内図を一枚ずつ配布。すると案内図を見るので走る人はいなくなった、というエピソードがあります。これも心理の事例です。

まとめ

雑踏警備のコツは、①蛇行させる、②群集を分断する、ことです。人の流れをコントロールするための方法です。

ただ、人が集まるときは予想以上に集まってしまうことで事故が発生しています。となると、想定をどこまですればいいのでしょうか。予算の関係もあるかと思いますが、最大集まる人数を大きく見積もっておくことです。万が一がないようにしたいところです。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆