選択時、重視すること

人の気持ちの移り変わりは研究の対象ですが最近は原則に基づいた動きをしているのを実感してます。世の状態から影響された場合に、こんな感じになるよね、と予想通りの動きが見られるのです。そう考えると、消費に関しては予想しやすい時期なのかもしれません。

下記は今後1年の間にモノやサービスを購入するときに重視する項目のアンケート調査結果です。元データは日銀の生活意識に関するアンケート調査になります。2023年1月公開資料
調査の内容は

・ 調査実施期間 :2022年11月4日(金)~12月1日(木)
・ 調査対象 :全国の満20歳以上の個人
・ 標本数 :4,000人(有効回答者数2,108人<有効回答率52.7%>)

となっています。2,000人を超えるアンケート調査は精度がある一定を超えているといわれているので分析する価値はあると考えています。

生活意識に関するアンケート調査:2023年1月
https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2301.pdf

生活意識に関するアンケート調査:2023年1月:日銀

https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2301.pdf

長く使える

この調査で注目は、1番目の①「価格の安さ」ではなく、2番目の②「長く使える」だと感じました。安くても短期間で壊れてしまう製品はお得ではないと判断しているのです。この感覚わかりますよね。日本の100円均一の品質がまさしくそれに当たります。安いだけでなく、長く使える品質を実現しています。他にも、安さを売りにしていた九州発祥のスーパーマーケットも現在は安さと品質のセットで考えているのを聞いたことがあります。安いだけでは日本では継続できないのがここからわかります。

グループ分け

品質を求めているという視点でアンケート結果を分類してみれば、②長く使える、③安全性が高い、④信頼性が高い、の3項目はすべて「高品質」グループになるでしょう。品質重視の傾向がここから読み取れます。日本ではビジネス展開がしづらいと言われるのは外国人が求める品質レベルより日本の方が高いからでしょう。

まとめ

安いという目先の判断だけでなく、長く使えるというパフォーマンスも視野に入れているのが新鮮でした。長く使うことができれば結局のところコスパが良いということになります。この視点でビジネスを考えれば、安売りに巻き込まれず、しかも顧客から注目を集めることができるのではないでしょうか。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆