ググるからビグるへ
Googleで検索することを「ググる」と言ったりします。一般的に使う言葉になりました。これが今後は「ビグる」が台頭するかもしれません。Microsoftが提供する検索サービス「Bing」で検索することを指しています。なぜそうなるのか。それは、Bingに人工知能AIが搭載されるからです。Google一強の検索サービスを、一気に崩す戦略をMicrosoftが選択したら形勢逆転も起こるでしょう。Microsoftの歴史を見れば、過去にシェアをひっくり返してきた成功事例ばかりです。
逆転力
Microsoftという会社の特性として「競争に強い」ことがあげられます。最初からシェアを取ることよりも、後からシェアを逆転させる力が強い。先行者利益を得たことは機会として少ないのではないでしょうか。古いところでいえば、エクセル、ワード、インターネットエクスプローラーは先行者がいました。今は逆転し圧倒的なシェアを確保しています。最近だとクラウドのシェアがトップと僅差になっており、いずれは圧倒的なシェアになるのかもしれません。クラウドのトップはAmazonのAWSでMicrosoftは Azureを提供しています。3位はGoogleクラウドになります。この競い合いも注目している領域です。先行者のAmazon AWSは徹底的な低価格戦略で突っ走ってきました。価格を下げた回数は数十回にも及びます。そのAmazon AWSをMicrosoftがどのように抜いていくのか。そのMicrosoftの戦略が気になるところです。
開発と普及力と兼ね備えた
製品づくりは開発、量産化できれば製品が普及するわけではありません。リチウムイオン電池の発明者である吉野彰氏は「3つの壁」と説明していますが、3つ目の「ダーウィンの海」と称する段階では、量産化し市場に出したときに「売れない」「普及しない」壁があることを経験しているそうです。製品化するまで数年かかることもあります。試作、製品化、量産化、までたどりついても最後で売れないとなれば意味がありません。開発も強いが販売も強い(マーケティングが強い)企業が成長しているように感じます。
2019年10月10日(木)
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4340/
ノーベル化学賞 吉野彰さん 開発秘話と未来への思い
まとめ
開発ラッシュの時期が各社新製品、新技術が重なって出てきます。そのとき市場のシェアを握ることができるのかは大きな課題。各社の戦略を見ると参考になるポイントも多い。人工知能AIの普及は新たなサービスや製品となって現れてきます。今後はその点を確認していきたいと感じます。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆