膨張

国際金融協会では世界債務残高のデータベースを公開しています。世界中でどの程度の債務があるのかがわかります。傾向としては増加するが減少しない流れが続いています。そこにあるポイントが見つけられます。

国際金融協会(Institute of International Finance、略称 IIF)とは
グローバルな金融サービス業界の協会または業界団体である。1980年代初頭の国際債務危機に対応して1983年に主要先進工業国の38の銀行によって作られ、その後70か国以上の490を超える銀行を代表するように拡大した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%87%91%E8%9E%8D%E5%8D%94%E4%BC%9A

直近で世界の債務残高は急増しているのです。。2009年では世界GDP比256%でしたが2021年では世界GDP比351%まで増加しています。特に2020年から急増しているのが目立ちます。これを膨張と表現されている人もいるくらいです。膨張したらその後どうなるのか。これが今後の論点です。
https://www.imf.org/ja/Blogs/Articles/2021/12/15/blog-global-debt-reaches-a-record-226-trillion

・2021年の世界の債務残高は303兆ドルと過去最高(日本円40,137,955,500,000,000円:4京137兆円)
・世界の国内総生産(GDP)に占める債務の割合は351%(世界GDPの3.5倍)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB233890T20C22A2000000/

傍聴後の縮小と淘汰

金利が低かったので債務が増えた。債務を増やすことができたのかもしれません。しかし、金利が上昇すれば影響を受けます。そのため、膨張したものはいったん
・縮小
するのが通例です。行き過ぎた場合は、戻す動きになります。考えてみればわかりますが債務が増えることがプラス事項だとは思えません。その影響が現在頻出しているのでしょう。わかりやすいところでは銀行の破綻です。たとえば、米国は1年で4%超の金利上昇になり、金融機関が保有していた米国債は20%の下落になってしまったのです。その引き金で破綻が発生しています。現在も破綻予備軍がメディアに出てきますが、今後も淘汰は続くと予想されています。そこに驚かずに受け止めていきたいところです。

まとめ

急に膨張、一気に膨張したら縮小するのは過去にも何度もありました。今回もその流れをたどっています。膨張→縮小→淘汰のサイクルです。今回もサイクルが回り始めるでしょう。今後も目が離せません。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆