依頼とズレる

仕事を依頼するが、思い通りにならないときがあります。特に新しくリーダーになりスタッフに仕事の依頼をし始めるときに悩むようです。春になると同じような悩みを耳にします。今回は
・スピード
・精度
のズレが原因でした。依頼した方のスピードと精度が伝わっておらず、結果がズレていたのです。このようなときは、どのようなポイントが重要になるのでしょうか。

ズレる内容とは

ズレが生じるのは確認不足があるからです。この仕事をしてください、と伝えても①スピード、②精度を伝えていないことがあります。そうすると締切より遅れたり、精度が低かったりするのです。業界によっては
・精度よりスピード重視
の業界もあるので要注意です。概算、概略という単語を使う業界ほど制度に関してルーズなところがあります。精度よりスピードを重視しています。経験のある住宅業界では、精度よりスピードを求めることはよくあることでした。誤差があってもいいので概算の予算を見積りしてほしいことがよくあったのです。概算の金額をお客様に伝えなければならないからです。しかし、見積もりを依頼した社内の他部署はこの背景を理解してくれないことがあり困っていました。今回も同様なケースです。

経験の差がズレを生む

人は理解に関して経験を重視します。そのため、他業界から入ってきた人は最初、この制度のズレ、スピードのズレに悩みます。経験とは違う基準を持ち出されるからです。制度とスピードについて新たな基準を導入しなければ対処できないのです。

固執する

中には、新しい基準を受け入れずに過去の経験を引きずる人もいます。理由はそれぞれですが、自分の経験に固執します。新しい基準を受け入れないことに固執しています。そのため、ズレは大きくなるばかり。仕事の遅延だけでなく、ときにはクレームまで発生することがあるのです。

好き嫌いを排除して

ズレが生じると好き嫌いという感情が発生します。とはいっても、仕事のときはこのような感情は排除したいところ。排除しながら、スピード感と精度レベルをお互いわかる言語で会話することです。

まとめ

仕事のズレはよく発生する事象です。悪意がないときもあり、単なる理解不足の場合もあります。人はそれぞれ背景を持っており、その背景を理解して初めてコミュニケーションが成立すると思います。仕事以外のことで楽しく会話していても、仕事のことでズレが生じ、断絶することもあるので、会話の回数ではなく、やはり会話の中身がポイントだと感じます。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆