上昇中

現在、日本の平均株価が上昇しているという話題が取り上げられています。これは33年ぶりのできごとであり、平均株価が3万5千円も視野に入ってきました。ここで問われるのは、この上昇トレンドは本物なのか、それとも暴落前の線香花火のような一過性の現象なのかという疑問です。

線香花火という比喩は、最後に一度だけ火が大きくなり、それからすぐに燃え尽きてしまう現象を指します。これが現在の株価の動きを表しているとしたら、その先には大きな暴落が待ち構えている可能性があるという懸念があります。とはいっても、この上昇はある程度の期間続きますので、半年先、1年先のことだと考えておいてください。日本より先に米国の経済や株価から下がっていくストーリーは、ほぼ確実と言われるようになっています。まずは米国から動きがあるはずです。

一斉現象

また、面白い現象として、平均株価が3万円を超えた瞬間に、証券口座の開設数が一気に増加しました。これは、ある一定の臨界点を超えると人々が行動を開始するという心理的な現象を反映しています。しかし、ここで注意が必要なのは、大多数の人々が動き始めたからといって、その行動が必ずしも正しいとは限らないこと。多数と同じ行動をするのはあまり好きではないので、このような感覚にいつも陥ります。

歴史は証明する

歴史は証明しています。大多数の人々が同じ方向に動き始めると、その行動の結果は最終的に行き止まりまで到達します。その後しばしば大きな暴落が起きるのです。これは市場の過熱や短期的な投機的な動きが引き起こす結果です。「あの上昇は絶対大丈夫だと思った」という感想を聞いたこともあります。世の中に絶対はありませんが、33年ぶりの3万円超えは、追い風が吹いているように感じるのでしょう。この現象を理解し、その対策を考えながら行動したいところです。

まとめ

もちろん、過去の歴史が未来を100%保証するわけではありません。しかし、過去のパターンから学び、現在の市場の動向を理解し、そして冷静に対策を練ることで、不確実な世界でより良い選択をすることができると考えています。これは投資に限らず、経営も同じだと感じます。

GDP浮上が導く株高
名目値注目、3万5000円も視野

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO71637970V00C23A6EN8000/

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆