指摘が入った
たしかにこのような結果になるのはわかります。消費者庁の指摘が入りました。企業のNO1表記に関してです。ある企業がウェブにおいて「オンライン家庭教師口コミ人気度 第一位」と表記。その内容の真偽が問われたのです。実際に調べてみると委託した事業者の調査は、オンライン家庭教師を使用したかを問わないで調査したそうです。客観的ではないと判断されたのです。当たり前のことだと感じますが、NO1表記ありきで調査している姿勢がここで想像できます。
(消費者庁)株式会社バンザンに対する景品表示法に基づく課徴金納付命令について→消費者庁は、本日、株式会社バンザン(以下「バンザン」といいます。)に対し、同社が供給する「メガスタ高校生」と称するオンライン個別学習指導に係る役務、「メガスタ中学生」と称するオンライン個別学習指導に係る役務及び「メガスタ私立」と称するオンライン個別学習指導に係る役務の各役務に係る表示について、景品表示法第8条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出しました。
https://www.caa.go.jp/notice/entry/034161/
NO1調査会社
こうした表記を行うためにNO1調査会社を利用します。業界でNO1の実績があることを証明する機関です。依頼すればNO1が取得できる、と明示しているところもあったと記憶しています。手法はわかると思いますが、狭い領域に絞って調査を行いNO1にするのです。以前からこの調査機関は知っていましたが、ようやくその正確性が問われるようになったのです。今年に入って悪質手法だと解説するところも出てきていました。
悪循環
こうしたNO1表記の企業が増えていたので、消費者の中には不快感を感じる人も増えていました。まあ、そう感じるのが普通です。NO1企業がそんなに多くなるはずがありません。しかも聞いたことがないブランドや企業名でNO1と言われても、逆に不信感が出てくるだけです。
まとめ
根拠がないことは表記できませんが、表記するために根拠を無理やりつくるのも疑問が生じます。確かに、日本では「ランキング」が有効です。ランキングに入ると販売量や契約数が伸びるためです。しかし、実績を積み重ねてランキング上位に入らなければ意味がないと思うのですが。結果を追い求め過ぎると過剰なことをしてしまう事例です。こうしたことはしない、という経営の判断が問われます。
「No.1広告」根拠にメス 消費者庁などが相次ぎ摘発:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0629U0W3A900C2000000/
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