日本の家計金融資産について
日本の家計金融資産の動きが、今後の金融市場にどのような影響を及ぼすかに関心が高まっています。特に、膨大な現預金を抱える日本の家計が、それをどれだけ投資にまわしていくのか、その動きは株式市場や金融環境に大きな変動をもたらす可能性があり、期待値が高くなっています。その状況を見ながら推測をしたいと思います。
現預金の膨大な金額
日本の家計金融資産の中で、現金および現預金は1100兆円を超えています。家計金融資産の半分以上が現預金として保有されているのが特徴的であり、これは日本の資産形成の保守性を示していると言われています。現金保有の方が安心だと感じているのでしょう。減ることもないからです。投資は魅力を感じていても、損をする確率があると躊躇してしまうのが経験由来の判断だと感じます。
新しいNISAの期待
新しいNISA制度が導入されることで、これらの現預金がどれだけ投資に回されるのかが注目されています。10兆円でもいいので、株式投資にまわれば大きな影響力となるでしょう。投資の専門家の中には、「そうはいっても、せいぜい1兆円か2兆円しか投資にまわらない」との声もあるようです。急に投資に積極的になるはずがない、と感じているようです。
20代の投資への興味
しかし、現在の20代は投資に関心が高いという動きが見られます。この若い世代が今後、投資へとシフトする動きを強めれば、日本の金融市場に新たな波が生まれる可能性があります。ここの期待値は高いです。ただ、経験値が浅いため大きな動きとはまだなっていません。また、投資をスタートしてから市場が右肩上がりを続けているので急落した後に投資の世界に戻ってくるのかも未知数です。
今後の展望
短期的には、現預金が大量に投資に移るという動きは期待できないかもしれません。しかし、長期的な視点、特に10年、20年という単位で考えると、日本の株式市場は拡大していくのではないでしょうか。今の20代の投資活動がそのキーとなる可能性が高いです。
まとめ
日本の家計の現預金が持つポテンシャルは計り知れません。新しいNISA制度や若い世代の投資への関心は、これからの日本の金融市場の方向性を示すヒントとなるでしょう。展望としては明るい未来としてとらえていいでしょう。しかし、過去の経験とは違う行動を選択するには勇気がいるので、徐々に展開される形だと感じます。時間はかかります。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆