クォーターライフ・クライシス

20代後半から30代前半にかけて、将来への漠然とした不安や焦燥感に襲われることがあります。これは「クォーターライフ・クライシス(QLC)」と呼んでいます。人生の壁の一つです。以前から27歳、28歳の転機については気がついていました。なぜなら、資格取得する人がこの年齢に集中していたからです。なぜ、資格、スキル取得を目指すようになるのか。それは転機を感じるからでしょう。就職してから5年から10年が経過しています。仕事にも慣れてきました。まわりでは結婚をする人も増えてくる時期でもあります。そうすると、漠然と自分の将来について考えるようになってくるのです。このクォーターライフ・クライシスについて今回は取り上げてみます。

QLCの特徴

クォーターライフ・クライシスには次のような特徴があります。将来に対する見えない不安であり、現状に対するギャップを感じることが特徴です。思い返せば、岐路に立っていたのを覚えています。可能性や選択肢はあるのですが、実際に決断できない時期でもありました。最近は情報が増えているので、こうしたクォーターライフ・クライシスのときに情報過多に陥ることもあり、解決から離れてしまうケースもあります。

  • 将来への漠然とした不安
  • 仕事や人間関係への不満
  • 理想と現実のギャップ
  • 焦燥感や無力感

QLCの原因

クォーターライフ・クライシスの原因は何でしょうか。人によって違うかもしれませんが、次のような原因が代表的だと思います。クォーターライフ・クライシスは最近だけの現象ではなく、以前からもありました。個人的にも、この年代から真剣に将来を考え、ビジネスの勉強をスタートさせた記憶があります。自分の将来は自分で決められるような実力を習得したいと思った時期です。

  • 社会に出て数年経ち、現実が見えてくる
  • 周囲の人と自分を比べてしまう
  • ライフイベント(就職、結婚、出産など)へのプレッシャー
  • 情報過多による不安

QLCの克服方法

クォーターライフ・クライシスの克服方法について少し考えてみます。不安があるときは、不安を明らかにして、その解決に向けて時間を投資することです。時間の投資が安心感につながっていきます。他の人がやっていない時間帯に時間投資をすると不安が減少していくと思います。朝のカフェで勉強している人を見ると、その積み重ねが不安を減退させ、自信を増加させていくのを感じます。

  • 自分と向き合い、本音を書き出す
  • 目標を設定し、小さな一歩を踏み出す
  • 完璧を求めず継続させる、時間投資を行う

まとめ

クォーターライフ・クライシスは決してネガティブなものではありません。むしろ、自分自身を見つめ直し、より良い人生を歩み始めるためのチャンスと考えたほうがいいでしょう。20代後半~30代前半に訪れる人生の壁は当たり前だと考えておくべきです。乗り越える、乗り越えないではなく、向き合うことがスタートだと思います。

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