効果的なコミュニケーション

ビジネスの世界では、リーダーシップと関係調整能力は非常に重要で外すことのできないポイントです。リーダーになったとき、最初に苦労する部分でもあります。特に、他部署との協力が必要な場面では、関係調整能力が真価を発揮します。

ただ、一部のリーダーが陥りがちなワナがあります。それは関係調整を行うとき「パワフルコントロール」をしてしまうことです。解決策が見つからないので、強引に進めてしまうのです。

落とし穴

パワフルコントロールとは、強引に行動をうながすことになりますが、その根底には次のような感覚を持っているのが普通です。

  • 「こちらから依頼した仕事をするのは当たり前だ」
  • 「頼んだことをその通りにやってくれるのが普通ではないか」
  • 「締切を守るのは当然で、みな締切を守りたいはずだ」

これらの考えは、一見すると正しいように思えます。しかし、この態度が前面に出てしまうと、部署間の関係性に悪影響を及ぼしてしまいます。

効果的な

この問題を解決するカギは、効果的なコミュニケーションにあります。具体的には、「依頼する仕事のことを相手が理解するまで説明すること」です。ここで注意すべきは、単に「伝える」ことではなく、「伝わる」ことをゴールとすること。妥協は許されない領域なのです。

多くの場合、依頼するときに案件の説明を詳細にしなかったり、重要な情報を省いたりしがちです。説明しても仕方がない、というあきらめもあるのでしょう。しかし、以下のような情報を共有することで、相手の理解と協力を得やすくなるはずです。

  1. なぜこの案件を今回受注したのか
  2. なぜこの締切なのか、どのような目的で締切が設定されているのか
  3. この案件に対するお客様の熱量や情熱

やはり人は理解する量が増えると行動します。反応がない人でも理解の量が蓄積されて臨界点を超えると行動し始めるものなのです。

まとめ

リーダーシップと関係調整能力の向上には、効果的なコミュニケーションが不可欠であることがわかります。妥協も許されないですし、ショートカットも存在しない世界です。相手の立場に立って考え、必要な情報を丁寧に説明することで、部署間の協力関係を強化できます。最終的には関係調整の能力を向上させることができるのです。

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