言葉を使っているが

「言葉のマジック」について、考えさせられるタイミングがありました。言葉は普段から何気なく、普通に使っています。会話は相手がいるので、言葉が不足していても成立するようになっています。というのも、人は相手も言葉を聞きながら、文脈を推測しているからです。推測しながら聞いているのです。その一方で、文章を書くときは、ある程度の完成度がなければ伝わらない。しかも、表現の方法は無限なので、完成形がない領域です。今回は、言葉のマジックと表現される、言葉による訴求力について考えてみたいと思います。

言葉の技法

言葉のマジックとは、言葉を巧みに使って聞き手や読み手の心に強く訴えかける技術のこと。これには様々な種類がありますが、主なものとして以下のような種類があります。

  1. 言葉遊び:例:1つの音に2つの意味を持たせる掛ことばやダジャレ
  2. 比喩:メタファー(隠喩:まるで〜のよう)やシミリー(直喩:〜のような)
  3. レトリック:修辞学的技法(説得するための比喩、誇張などのテクニック)
  4. 詩的表現:韻や音の繰り返しによる表現
  5. 婉曲表現:遠回しな表現(直接表現を避けることで想像力を増幅させる)
  6. 誇張法:大げさな表現
  7. 反語法:真意と反対の表現

これらの技法は、単なる文章から、小説、ビジネス会話(商談、交渉)、日常会話まで、様々な場面で使われています。

活用方法

上記のような技法を用いて訴求力を高めていきたい。ビジネスでは営業や広告宣伝において訴求力が求められます。下記のような活用方法があると思います。

  1. 言葉遊びの活用
    言葉遊びは、読み手の注意を引き、記憶に残りやすいキャッチコピーを作るのに効果的
    音楽のラップでは、掛ことばを多用しています。このセンスは参考になるはず
  2. リズムと音の利用
    韻を踏んだり、音の繰り返しを使うことで、リズム感のあるキャッチコピーになります
    食品のCMではよく用いられる手法です
    例:「サクサク(食感)、パリパリ(おいしい)」
  3. 対比の効果
    相反する概念を並べることで、印象的なキャッチコピーにします
    例:「小さな一歩、大きな前進」「1秒でこんなに」「たったこれだけで」
  4. 誇張法の使用
    商品やサービスの特徴を大げさに表現することで、インパクトをもたせます
    ただ多用すると効果は下がります
    例:「一瞬で変わる」
  5. メタファーの使用
    抽象的な概念を具体的なイメージで表現することで、理解しやすく印象に残るキャッチコピーに
    例:「あなたの人生にスパイスを」「生活に潤いを」

まとめ

言葉のマジックを理解し、適切に活用することで、より効果的で印象的なキャッチコピーを作ることができます。ただし、単に技法を使えばいいというわけではありません。商品やサービスの特徴、ターゲット層、ブランドの個性などを十分に理解した上で、適切な技法を選択し、組み合わせることです。試行錯誤、仮説と検証ができる人が精度の高い言葉を選び出してくるでしょう。

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