保存として

経験によって差がつくのは理解できると思います。ただ、どのような経験を積む方がいいのか。そこには意見が分かれます。最近は、キャリアプランを組んで、キャリアを積むことが優先とされています。そのため、ムダなことはしない傾向にあります。目標に向けて最短距離で歩んだほうが良いという価値観です。それが世の中の流れでしょう。ただ、経験の内容については、はっきりしておくべき内容もあるので、あることを取り上げてみます。きっかけは80代経営者との会話の中からヒントを得ています。その言葉とは、「学歴より苦歴」。今では受け入れられない内容だとは思いますが、保存として残しておきます。賛否両論分かれることにはなると思います。

言葉の意味

「学歴より苦歴」という言葉は、「学歴より苦労する経験の方が価値がある」という意味で使われています。一見シンプルですが、多くの意味を含んでいるのです。その一部を書き出してみます。

  1. 実践的な経験の価値
    教科書や講義で学ぶ知識も大切ですが、実際の困難を乗り越えた経験こそが人を成長させる。大学は学問をするところなので、ビジネスの経験は価値があるのです
  2. 逆境からの学び
    苦しい経験を通じて得られる知恵や強さは、自分の実力になっていきます。自分ひとりで乗り越える場合は自信にもなり勇気を与えてくれます
  3. 忍耐力と克服力
    困難に直面し、それを乗り越える力を得ることになります。乗り越える力は新しいスタージを開くときに不可欠になっていきます

視点から

古い視点も歴史として知っておくことは有益でしょう。日本の高度経済成長期に急発展した理由がそこにあるからです。成長した理由を知らずして、ただ時代が良かったと総括するのは安易だと感じるからです。歴史検証という形で書くと次のような内容です。

  • 戦後や高度経済成長期は、実際に苦労して働き、経験を積むことが普通だった。安易な時代でもなかった
  • 長い人生で、学校教育よりも実際の経験からビジネスは展開していった(そもそも学校は学問をするところであり専門学校ではない)
  • 学歴にとらわれすぎずに多様な経験を積むことの大切さを知っておくことも得策
  • 自身の人生を振り返り、苦労や困難を乗り越えてきた経験があることで全てを肯定的にとらえることができる

まとめ

「学歴より苦歴」という言葉は、単なる学歴批判ではありません。学歴は「十分条件」であり、それだけでは成立しない可能性が高いのです。そのため、経験に価値があるのです。特に自分が責任を持ちながら取り組み、解決したことだけが実力になっていきます。これは、永遠の価値を発生させるものです。だからこそ、経験は積極的にした方が人生の幅が広がり、人生の選択肢が広がるものです。自分が気がついていない潜在能力も見出されることもあります。なので、まわりの人には「チャンスは前向きに、経験は積極的に」と伝えています。

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