感情的な反応
オンラインはコミュニケーションが活発になります。それ以前は、オフラインしかなかったので、リアルな場所以外でコミュニケーションするには、電話ぐらいしかありませんでした。1体1がメインだったのです。それが、オンラインになると1対多になるので、コミュニケーションも複雑化します。回数も増加しますが、コミュニケーションの内容も多岐に渡るのです。
ブログが日本で普及したときに感じたことがあります。コメントが来て、感想をいただきコミュニケーションが発生したのですが、その中に、批判的なことを言う人も一定数の割合で出てきたのです。これは避けることのできないことであり、コミュニケーションの多様性の実現をあらわしています。
特徴が明らかにある
オンライン上では感情的な反応をする人は、一定の特徴があるのをそのときにわかりました。置かれている環境に何か、
・不満
・不具合
・不完全
が生じているケースがあるのです。それをコメントすることで解消しようとしています。
もうひとつ要因があるのも、そのときわかりました。攻撃的な人ほど弱い側面があることです。環境に何かマイナスを抱えているのでしょう。そのため、そのマイナス点を指摘されたくないので、他人へ攻撃的になってしまうのです。指摘されると、とても打たれ弱いのも特徴でした。
心理学的なアプローチで分析すれば、自分の価値観やアイデンティティが脅かされることへの防衛反応であったり、自身の弱さや不安を認めたくない気持ちの表れであったりするのです。また、不確実な状況をコントロールしたい欲求から生じることもあります。どの要因にしても、ちょっと心配になるような状況にあるのは変わりありません。もし、そのようなマイナスなコメントをいただいたときは、「大丈夫かな」と心配になってあげるのがちょうどいいのかもしれません。余裕がある人はそのような感情を出すことはありませんし、セルフコントロールもできていると思います。何かの欠乏感や未達成感があるから感情もコントロールできなくなっているのだと推測しています。特に知り合いがそのような状態になっていたら、だれもが心配になるでしょう。
ただビジネスでは問題
ビジネスの場面やビジネスの人間関係で感情的な攻撃を出してしまうと信用問題になります。オンライン上では仕事以外の時間であっても、その人の本業に影響が出るのは避けられません。というのも、人間関係の信用問題に発展するからです。ビジネス上で大切なことを相談できる相手にはならなくなるのです。下記に箇条書きでまとめておきますが、次のような人として見られてしまうのです。
1. 判断力低下
- 感情が先立ち、客観的な分析が困難になっている人
- リスク評価の精度が低下している人
- 長期的な視点が失われやすい人
2. 予測不可能性
- 突然感情的になるので、関係構築が困難な人
- 重要な局面での対応への不安が出てしまう人
- 取引や協力関係において任せられない人
3. コミュニケーション障害
- 建設的な議論や交渉が困難になり話し合いができない人
- 提案を冷静に検討しない人
- チーム内の信頼構築できない人
4. プロフェッショナリズムの欠如
- 感情管理ができていないアマチュアな人(という印象を持たれる)
- ステークホルダーからの信頼を大きく損なう人
- 大切な仕事を任せられない人
まとめ
感情は人として重要な側面ですが、ビジネスの場面では適切にコントロールすることが求められます。そこは基本であり、それができない人と何か重要な話をすることはありません。表面的な付き合いをするだけです。大切なひとを紹介することもないでしょう。それほど欠かせないベースになると思います。『口は災いの元』だと、常に感じます。
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