無意識で限界を設けている
ビジネスの世界で「限界」という言葉を耳にすることがあります。その多くは、実際に見える形で出現する障壁というより、自分自身が創り出した偶像かもしれないのです。単に想像力が豊かすぎて「限界」を感じてしまうケースもあるのではないでしょうか。深く考える人ほど「限界」を大きく感じてしまうこともあると思うのです。無意識のうちに設定してしまう「限界」を無くしてしまうには意図的に思考回路を変えなければ無くならないでしょう。振り返れば、ココに時間がかかっていたと思います。
3つの視点でクリアする
限界を設けてしまう要因として次の3点を提示します。
1)過去の経験からつくる見えない壁
2)現在の能力に対する不信からつくってしまう壁
3)将来拡張する能力への可能性が感じないことから発生する壁
の3点です。
1)過去の経験からつくる見えない壁
過去の経験からつくる壁というのは、過去の経験が根拠になっています。過去の実績が将来を決定すると思い込んでいるのです。そのため限界を設定したときに根拠があるようにも感じるのです。「今までココまでしか達成しなかったから、これ以上は無理」と思い込んだりするのでしょう。成功体験を根拠にしたり、失敗体験を根拠にして、限界設定をする形になります。根拠があるので正しいように見えますが、過去と将来は決して同じ線上にあるわけではありません。過去という線から引いた補助線が将来だと思い込むのは勝手ですが、予想外の将来が発生することも世の中には普通に存在します。歴史を見ればわかりますが、予想通りに進んだ歴史はなく、いつも意外性が歴史をつくっています。個人においても、同じだと考えています。
2)現在の能力に対する不信からつくってしまう壁
今の自分を見て、判断する人もいます。現在の環境や条件、所有している能力から考えてしまう限界です。まわりから言われている内容をそのまま受け取って、限界を感じてしまうのです。言われた内容をもとに、さらに成長するイメージを持てればいいのですが、なぜかここで終わりと感じる思考回路です。同じ評価が2年続き、3年間ほぼ同じ評価になると、だんだんと「この程度の能力しか持っていない自分」を固めてしまい、限界を設定するようになる感じです。
3)将来拡張する能力への可能性が感じないことから発生する壁
将来の自分を考えたとき、能力拡張する自分をイメージできないケースがあります。これ以上はムリ、と断言する人です。絶対にできないと思い込んでいる場合もあります。自分の可能性を否定し、限界を設定するケースです。この年齢ではムリ、この環境ではムリ、この場所ではムリといった形で限界を設定していきます。
壁を壊すには
限界を設定してしまう習性がある場合、すぐには変わりません。毎回、条件反射的に限界が頭に浮かぶからです。そんなときは、反射的に浮かんだ思考を言い換えるプロセスが有効です。「これで限界だ」と頭に浮かんだ後に次のようなことを考えてみるのです。
・そうはいっても将来はわからない
・時間をかければできるかもしれない
・支援があれば進むかもしれない
・スキルが身につけば解決の可能性もある
・どこか解決策を探せれば突破できるかもしれない
・世の中には解決している人がいるかもしれない
という思考を追加することです。
まとめ
限界だ、と感じるときは誰にでもあります。その分岐点で①立ち止まる人、と②前に進む人、に分かれます。ただそれだけです。限界だと感じることは普通であり間違っていません。ただ、そこから動き出せるかがポイントです。前に進むために、何をそこで考えるのか。その違いだと思います。前に進むコツを自分なりに見つけておくことがプラスになるでしょう。
(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)
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