どちらに行くのか

コンビニが迷走しています。価格設定についての迷走です。マーケティングの視点で考えると、コンビニのポジションをどこに定めるのか迷っているのです。安値の方向に向かうのか、高級路線に行くのか。その方向性の迷いです。まだ正解を見出せていません。今回はなぜそのような迷いが生じているのか考えてみたいと思います。

迷い

セブンイレブンは高級路線で成功した体験があります。そのため、最近でも値上げのタイミングで高価格帯も投入しています。「高いよね」というイメージができてしまっているようです。その一方で安値も出しており、迷いがあるように感じます。個人的な見解ですが、安値の価格帯がヒットしているようには見えません。そこには理由があると思います。

安値競争

なぜなら、コンビニの安値よりスーパーマーケットのほうが価格が安いからです。安さを求めたらスーパーまで行くと感じます。距離が遠くてもスーパーに向かうのではないでしょうか。惣菜、弁当、おにぎりなどは、価格差が大きく、差が縮まるようには見えません。インフレの時期ほど、価格帯の安値は「最安値」しか売れなくなるのです。

ポジション

顧客は店舗や企業のポジションを意識します。価格帯別ポジションはとてもわかりやすい。
・高価格帯
・中価格帯
・低価格帯
に分けられます。ただ、中価格帯は記憶に残りません。人の記憶量にはキャパがあるので、高価格帯と低価格帯しか記憶に残らない特性があります。

コンビニに関しては、コンビニ業界の中で高価格帯と低価格帯がありました。しかし、惣菜、弁当、おにぎりに関してはコンビニの中で比較するわけではなく、顧客は購入できるすべてのお店を比較していきます。そうなると、どのポジションを狙うのか迷うことになるのです。

まとめ

コンビニのポジションの迷走は続きそうです。インフレ時期の戦略が少ないからです。安値を狙うことも考えられますが、コスト構造から考えるとスーパーに負けてしまうでしょう。ビジネスモデル上、最安値は狙うことができないのです。そうなると高級路線を狙うことになりますが、そこでも高級スーパーよりはブランド価値が低いのが実情です。どちらも行き詰まってしまう可能性が高いのです。コンビニに行く回数が減っている人もいるのではないでしょうか。そこには、このようなポジションの迷走に原因があると考えています。

(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)

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