最終責任者としての自覚

ザ・ラストマン」という書籍を取り上げます。

「自分の後ろには、もう誰もいない」
これが「ザ・ラストマン」の定義です。これは単なる言葉ではなく、真のリーダーの立場を表しています。チームリーダーが「ラストマン」なのです。最終的な責任はすべてリーダーにあることを表現した造語になります。スタッフがミスをしても、最終責任を取るのはリーダーであること。最終の意思決定はリーダーが行うこと。それを象徴する言葉になります。

危機からの復活力

ビジネスの世界では、「倒産する可能性のない会社は、ない」という現実があります。どんな優良企業でも、大企業であっても、業績好調が続いていても、予期せぬ危機に直面することがあるからです。そして、真のリーダーシップが問われるのは、危機に陥った後です。「どん底に落ちないことではなく、どん底に落ちてからいかに復活するか」が重要なのです。この復活力こそが、ザ・ラストマンと呼ばれる根拠なのです。ドクターの世界では、「ラスト・ホープ」(最後の切り札)と呼ばれています。

リーダーの5つの責務

リーダーシップには5つのポイントをあげています。次の5つです。

  1. 現状を分析する
  2. 未来を予測する
  3. 戦略を描く
  4. 説明責任(アカウンタビリティー)を果たす
  5. 断固、実行する

特に最後の「断固、実行する」という点がここではポイント。リーダーの差が出る部分です。断固、実行することができるリーダーが何人いるのか。それが企業の価値であり、企業のパワーになります。頭脳明晰な人が数多くいても、実行されなければ意味がなく、業績にはつながりません。実行力という視点でリーダーを評価したときに真の企業の実力が測定できるのかもしれません。

慎重なる楽観主義

「慎重なる楽観主義者(cautious optimist)」という言葉も出てきました。これは、リスクを認識しつつも、前向きな姿勢を失わないこと。慎重さの中に楽観的な要素を持ち合わせることになります。日本では「Status quo」、つまり現状維持を好む傾向がありますが、ビジネス環境が急速に変化する現在では、現状維持は実質的な後退になります。

最良はこれから

「Remember, the best is yet to come!」(覚えておきなさい、最良のときはこれから来ることを)

この言葉は、リーダーシップの本質を表しています。過去の成功や失敗にとらわれず、常に前を向き、より良い未来を信じる姿勢がスタッフを引っ張っていきます。明るい未来を信じていないリーダーの言葉には迫力も出ないでしょう。人はそのような発言を鋭く見抜く能力があります。見抜く能力が高いと感じています。なので、リーダーは頭の中で考えていることも問われてしまうのです。

まとめ

まとめると、真のリーダーは、最終責任者としての自覚を持ち、困難からの復活力を備え、目標を持ち続けること。また、慎重ながらも楽観的であり、そして常に最良の時はこれからやってくると信じています。これをひとつずつ自分の中に備えていくことでザ・ラストマンへと近づくのです。

(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)

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