休日の行動の背景

週末になると同じような行動をする。休日に出かける人が増え、どこも混雑する。これは単なる偶然か。人の行動が一緒になる、特に休日の行動が一斉になることに安心感を感じるのかもしれない。背景には、いくつかの心理的な要因が隠されていると思います。今回は、その深層を考え、なぜ集団行動を好むのかを探求してみます。

集団心理と帰属意識

人が集団で行動する際には、集団心理が生じます。これは、周囲の人と同じように行動することで、自分も
・「普通」
であるという感覚を得ようとする心理です。特に、多くの人が同じ行動をしている状況では、
・安心感
・一体感
が生まれます。休日に出かけるのも、だれかが出かけたい、と言うからなのですが、出かけない選択をすれば疎外感も出てしまうのです。SNSなどを見れば、休日に出かけている人の写真が必ずあがっています。それを見ると、どうしても比較してしまうのです。比較は、最終的に人を不幸の方向へ導くことが最近ではわかってきました。比較しないようにするのか、または、同じことをして比較できないようにするのか。その心理も複雑だと感じます。

家族サービス

家族で休日に出かけている写真をアップしている家族ほど、家族内のコミュニケーションが薄いことがあるそうです。仲が良くないので、SNSに写真をアップすることで、それを隠す心理がはたらくのです。そのため、SNSの写真を見て、「充実している」とその人のことを感じますが、実際には本当に充実しているのかわからないものです。そんな心理も背景にあることは知っておいてください。

まとめ

休日の行動が一斉になるのは、休みが重なるからだ、と思います。しかし、そのほかにも、さまざまな心理もはたらいているので、行動を見るときは、複数の側面から見ていくことです。土曜日と日曜日、どちらがクルマで出かけるでしょうか。特に遠いところに行くのはどちらの曜日になるのか。これも、心理がはたらいており、渋滞の情報を見れば、答えがわかるでしょう。

今回取り上げた内容は、あくまで一般的な傾向であり、すべての人に当てはまるわけではありません。人によっては、混雑を避けたい、静かに過ごしたいと考える人もいます。大切なのは、それぞれの価値観があることを知っておくことだと感じます。

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