ものづくりで主導権

ものづくりの強い国は、未来の覇権を握ります。ものづくりが国の未来を決めるポイントになっています。現在、米国がものづくりの国内回帰を目指しています。海外で製造していた米国メーカーも国内製造を打ち出しています。Apple社も米国生産するようです。しかし、どこまで本気なのでしょうか。現在の米国ではものづくりは空洞化しています。そのため今から、工場を建設して製造スタートさせるのに数年はかかります。しかも、国内で製造した場合、コストが跳ね上がるので、結局のところ、消費者が高い製品を買うことになるのではないでしょうか。現政権が続かない場合、国内製造の計画も中止させるのではないかと感じます。

各国の強み

ものづくりの国は、ドイツ、日本が先導していました。そこに中国が加わっています。中国は生産規模が大きいのが特徴。先行している電気自動車の部品は最終的に中国製のシェアが大きくなっていきます。トヨタも海外では米国は、ものづくりというより、バイオや製薬などに特化している形です。

国・地域強み成功要因
ドイツ高付加価値機械・自動車中小企業が高度な専門性と長期的視野を持つ。
中国大量生産からハイテクへ転換政策主導の「中国製造2025」+サプライチェーン密度が極めて高い。
米国半導体・バイオテクノロジーベンチャーキャピタルと大学研究のシナジー、知的財産保護が強固。
日本部品、精密機器・ロボティクス高品質・高信頼性文化+ものづくり人材(熟練工)の蓄積。

動画からわかる

下記は、中国の工場事例です。Top10ファクトリーという名称の動画になります。中国の工場を視察に行った方は、みなさん「大規模」に圧倒されます。工場の規模が違うのです。また、工場のレベルも高いことを実感されて帰ってきます。考えてみれば、わたしたちが購入している製品の中で中国製は多い。スマホやパソコン、家電の製造、組み立ては中国ばかりではないでしょうか。

まとめ

中国から製造拠点を西アジアに移しているところが増えていますが、完全な代替ではなく、バックアップとして製造拠点を移していると感じています。今のところ、日本も米国など先進国は中国のものづくりを外すことはできないのではないでしょう。

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『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』運営執筆 藤原毅芳(fjコンサルタンツ) from2011