なるほどこれか

ChatGPTを運営するOpenAIが訴えられていることが話題になっています。内容はこんな感じです。
・「ChatGPTが自傷行為の方法を指導した後、自殺で亡くなった10代の若者の両親がOpenAIとCEOのサム・アルトマンを訴え、同社が昨年GPT-4oバージョンの人工知能チャットボットを発売した際、故意に安全よりも利益を優先した」
となっています。
以前、OpenAIのCEOサムアルトマン氏がChatGPTに個人的な悩みを相談しないで、と言っているのを取り上げました。急にそんなことを言い出した感があったのですが、今回の訴訟で、前回の発言の意図がわかりました。やはり、訴訟になっていたのです。他にも抱えているかもしれません。

ブレーキがかかるのか

今後、AI各社は訴訟に巻き込まれるでしょう。日本の新聞社も一斉に訴え始めました。訴えられているのはperplexity社です。1社が訴え始めると、他の新聞社も一斉に同じことをしてきます。perplexity社は著作権侵害で訴えられています。

訴訟が増えてくるとAIの動きは鈍るのでしょうか。情報の漏洩や個人情報、機密情報の保管など、まだAI各社がクリアしなければならないことは多いような気がします。それまで、AIの利用禁止をする企業もあるでしょう。時間がかかりそうです。

ChatGPT5に進化させた理由も同じか

ChatGPT5を出したとき、以前のバージョンを使えなくしました。サーバー費用のコストダウンだと思っていたのですが、今回訴訟されたバージョンは、ChatGPT4oなので、このバージョンは、訴訟が発生しやすいのかもしれません。その点、ChatGPT5は安全なのでしょう。企業リスクを考えると、安全なバージョンに刷新したい気持ちはわかります。しかし、4oは人間味のある会話ができるので、結局は復活しています。

まとめ

新しいツールが出てくると法的な問題が発生するのは想定しているはずです。動画サイトが出てきたときもそうでした。YouTubeが出現したとき、音楽の著作権はどうなっているのか疑問だったのです。そんなYouTubeをGoogleが買収して、著作権をクリアしていきました。今回も、時間をかけて、AI業界がクリアしていくことになるでしょう。ただ、その分開発スピードが遅くなる可能性も否定できません。

OpenAI, Altman sued over ChatGPT’s role in California teen’s suicide 
https://www.reuters.com/sustainability/boards-policy-regulation/openai-altman-sued-over-chatgpts-role-california-teens-suicide-2025-08-26/?utm_source=chatgpt.com

——————————-
『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』運営執筆 藤原毅芳(fjコンサルタンツ) from2011