報告なしフリーズしたまま
リーダーからの相談の中に、最近増えている事象があります。
それは、
・若手スタッフに仕事をお願いしたのに、夕方になっても何も言ってこない、報告なし
・状況を確認したら、『途中でフリーズしてしまい、まだ完了していません』と返答があった
・途中経過の報告もない
・フリーズした後、そのままの状態が続いていた
という内容。
「わからなかったらすぐに聞いて」と伝えているはずなのに、なぜギリギリまで抱え込んでしまうのか。そして、どうすればこの状況を打破できるのか考えてみたい。
なぜ「報連相」なしで抱え込むの
まず理解すべきなのは、報告しないのは「サボっているから」ではない、ということ。原因は「真面目すぎるがゆえの誤解」と考えています。
「自分で解決しなければならない」
「これくらい自力でできないと、一人前とは言えない」
そんな思い込みがあるのではないでしょうか。報告しないのではなく、一人で解決し、その後に報告するつもりだっただけなのです。何の悪気もありません。ただ結果として組織全体を停滞させる「抱え込み」を生んでいるのは事実なので解消したい部分です。
「行動のトリガー」を設定
「困ったら相談して」という指示は、実は若手スタッフにとっては難題。
・「どのレベルで困ったら相談すればいいのか?」
・「こんなことを聞いたら怒られるのでは?」
と迷っているうちに時間は過ぎていきます。
そこで効果的なのが、
◆「5分考えて答えが見つからなければ、誰かに聞く」
という明確なルール(行動指針)です。
このルールのポイントは3つあります。
1. 罪悪感を消す
「すぐに聞いた」のではなく「5分間は自力で頑張った」という事実があるため、真面目な新人でも「ルールだから聞く」という免罪符を得ることができる
2. 傷が浅いうちに処置可能
数時間悩んで間違った方向に進んでから修正するのは大変ですが、5分の時点なら一瞬で軌道修正が可能
3. 時間コスト意識を植え付ける
「1時間悩んで止まっている間も、会社は給料を払っている。5分聞いて解決するなら、残りの55分で成果を出したほうが会社のためになる」
こう伝えることで、「自力で粘ること」よりも「リソースを使って最速でゴールすること」がプロの仕事だと教えることができます
まとめ
「仕事とは、一人で抱え込むことではない。社内のベテランがいるので、『組織力』をフル活用して、前に進めることできるようになることが仕事だ」と。一人で完結することを優先する傾向にあるので、そうではないことを伝えることも大切だと感じています。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆
