商品開発の重要性
商品開発のスピードは、忘れてはいけないポイント。必ずしも速ければ良いというわけではありませんが、遅いとマイナスになることもあるので、速い方がベターだと感じています。その点について、家電業界をもとに考えてみたいと思います。
競争の激しい家電業界において、消費者のニーズやライフスタイルの変化に迅速に対応することは、市場での競争力を維持するために欠かせないでしょう。次々と新しい製品が出てくる業界です。また、消費者に広告宣伝費をかけて普及させるのも特徴です。そのため、非常に分かりやすい業界だと考えています。
高級家電のジャンル
高級家電と取り上げてみます。高級家電は、品質や高い機能性とデザインの両方を重視する消費者層に支持される市場です。このジャンルでは、単なる機能性以上に、ブランドの独自性やライフスタイルに合った体験を提供することが求められます。
たとえば、デザイン家電で有名なダイソンは、技術革新とともに、デザイン性の高い製品を迅速に市場に投入することで、ブランドのイメージを確立しています。機能性が他よりも高いことが特徴で、機能とデザインを両立しています。
バルミューダが切り開いたはずなのに
日本では、バルミューダが、高級家電という新しい風を吹き込んだブランドの一つです。扇風機に始まり、機能性トースターは、家庭用電化製品の中でも新しい価値を提供しました。通常のトースターに比べ、パンを美味しく焼き上げることに特化した機能が話題を呼び、瞬く間に人気商品となったのです。
しかし、2021年ごろをピークに売上げは減少し続けています。オリジナルのスマホを出したころから減少が止まりません。高級家電というジャンルが他の家電メーカーにも普及し、市場が飽和したと感じています。また、ダイソンのような機能性の差別化ができなかったのではないでしょうか。似たような機能の製品が市場に溢れてしまったと思います。2025年の業績を見ると、ピークの売上げから4割減少し、株価も10分の1に下がっています。現在は赤字です。
まとめ
家電業界で成功するためには、革新性と商品開発のスピードが不可欠です。特に高級家電の市場では、技術とデザインの両方に投資することが求められています。そのため開発に時間がかかります。定期的に開発が成功するわけではありませんので、タイミングもあるのではないでしょうか。あと、開発する家電のジャンルも特化して占有することも優先事項です。バルミューダは専門外のスマホ開発を決断したことが、この結果の根拠をつくってしまったのかもしれません。扇風機やトースターの占有率を高め、圧倒的なブランドを構築することのほうが先だったように感じています。
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