実需とバブル
価格を決めるのは、本来「実需」です。その商品やサービスを実際に必要としている人がいて、その人たちが払ってもよいと思う金額が、適正な価格を形成します。ごく当たり前の原理です。高くてもよければ高値で買いますし、安値の方を選ぶなら安価でしか売れません。
しかし、ここに「将来もっと高く売れるだろう」という期待値が入ってくると崩れます。
将来価値が上がるという期待により、資金が流入してくるのです。その期待がさらなる期待を呼び、価格は実需とは無関係に上がり続け、本当に必要としている人たちが手を出せなくなる状態です。本来の購入後の利用を目的としたものではなく、購入しても利用しない状態になってしまうのです。現在の都心部のマンションがそうなっていますね。
このような状態は歴史が証明しており、過去にも何度も繰り返しています。不動産や株式で歴史上何度も繰り返されてきたこの構図が、いわゆる「バブル」です。そして今はどうなのでしょうか。同じ問いが突きつけられているように個人的には感じています。特にAIと半導体はバブルなのか、それとも実需に裏付けられた本物の成長なのかまだ結果が出ていません。
「紙幣は何も生み出さない」という原則
バブルの本質を理解するために、ひとつの原則に立ち返る必要があります。それは「紙幣そのものは、何も生み出さない」ということ。投資マネーがいくら流れ込んでも、それだけでは経済的な価値はほとんど生まれません。そこにマネーが流入するだけなのです。
結局のところ「人が本当に必要とし、利用のために購入する製品やサービス」から外れていくと最後には、成立しなくなります。成り立たなくなると、通常の経済活動から外れた価格が元に戻る動きをするだけです。
AIに「実需」はあるのか分かれる意見
現在の懸念は、桁違いの投資が行われいるAI業界です。データセンターへの投資が通常の10倍100倍の投資が行われています。実需は実際に存在していますし、売上も急増しています。市場としては実際に拡大しているので、問題がないと判断しているようです。ただ、
・投資金額
・実需売上額
が成り立つ時期が来るのかがわからないのです。ここが争点です。
今後、AIは定着していくと思いますが、あまりにもデータセンターへの投資と電力量が大きいので、経済活動として永続的な成立が現在だと無理のような気がします。まだ、もう一段の技術革新がほしいところです。
まとめ
AIが永続するかは、他の業界と比較すると、EVと似た動きだと感じています。普及して成立していくためには、
・テクノロジーの進化を待つ
ことになるのでは、と感じています。それが実現していくならば、一気に成立し、永続的なビジネスになると思います。
——————————-
スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳(fujiwara takeyoshi) 運営 執筆
