急増した

テスラ日本法人の2025年の販売台数が約1万台に達しました。2021年から24年まで5,000台前後で推移していたことを考えると、ほぼ倍増です。この結果が出てから日本法人の社長がメディアによく出るようになったのを記憶しています。外資系を渡り歩く方で、ここ最近は1年2年で会社を移っています。数字をあげ、結果で出世してきた方だと感じていました。

しかし、背景には

ただ、急増はどうしても完璧にはいかないもので、部分的にマイナス面を抱えているのも事実です。今回は
・自爆営業に近い行為
が明らかになっています。テスラには、購入するかどうかにかかわらず1万5,000円の「注文料」をクレジットカードで決済する注文を仕組みがあります。キャンセルしても注文料は返金されません。この注文料を、一部の社員が自分のクレジットカードで、実際の顧客名義や架空の顧客名義で支払っていたというのです。

社内では「自爆オーダー」と呼ばれていたとも報じられています。販売台数の急増という数字の裏に、現場がどれだけ追い詰められていたかを物語るエピソードです。直接聞いた話ではなく、メディアに出た内容ではありますが、1年で台数が2倍になったのを見ると、それくらいの目標設定はされていたのではないか、と予想できてしまいます。

短期的に成果を出さなければ

今回のことを振り返ると、会社的には
・売上増加
は、よいこととされるはずですし、社長の成果としても記録されるでしょう。しかし、現場の疲労度が続けば、人財の定着はないのかもしれません。その点が経営の悩ましいところです。特に社長が短期でかわってしまうと、組織としての力は発揮されないように感じます。かわらないトップのもとに、リーダーが定着することで組織が成長するのは、スポーツの世界と同じです。コロコロかわれば、それだけ安定性に欠けることになるでしょう。

ただテスラは、今後自動運転が日本でも解禁される予定なので、台数は伸びていくと思います。製品力で成長余力があるメーカーなので、数字だけを見れば、今後も成長していくのは見込めると思います。

まとめ

急成長には痛みが生じる。そう言われていますが、できることなら避けたい部分です。特に組織においては、人の定着と成長はセットです。これはどの企業でも同じでしょう。トップ層とリーダーがいかに同じ方向を向いて進むのか。今回取り上げた販売力に関しては、数字だけでは測定できない部分もありますし、人だけ見ても部分的のように感じます。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳(fujiwara takeyoshi) 運営 執筆