Festo社のBionicBee

ロボット技術の進歩は常に観測しています。新しいロボットが出てくると楽しいものです。未来をつくるかもしれないからです。ここは想像力の世界ですが、現状からさらに発展した世界を描いてみるだけで可能性を感じます。

今回取り上げるのは、Festo社が開発した「BionicBee」というハチのロボット。ハチのように飛び回る自律飛行ロボットは、未来の空を担う存在として可能性があり、興味のあるロボットなので取り上げてみます。

BionicBeeの技術的特徴

BionicBeeは、わずか34gという超軽量ボディを実現しながら、高い操縦性と長時間の飛行を可能にしています。大きさは手のひらサイズ。小さくはありません。ただ、ハチのように羽ばたいて飛ぶのが特徴です。性能は、以下の技術的特徴によって支えられています。

  1. 超軽量設計:革新的な材料と設計により、34グラムという軽量を実現
  2. 屋内測位システム:屋内でも、正確な位置情報を把握し、障害物を避けて安全に飛行
  3. 群知能:複数のBionicBeeが協力して、複雑な作業を効率的にこなすことが可能

BionicBeeの活用シーン

BionicBeeのユニークな特徴は、様々な分野での活用を可能にするでしょう。最近のドローンショーを見るとわかりますが1000機のドローンを正確に制御することは可能になっています。ということは、複数のハチロボットを一度の飛ばすことでメリットは大きくなるのです。

  • 農業:生育状況のモニタリング自動化を促進。
  • インフラ点検:橋梁、トンネル、送電線の点検作業の効率化と安全性向上に寄与
  • 災害対応:被災状況の把握に活用
  • 環境調査:大気汚染や水質汚染の調査に役立つ

まとめ

BionicBeeは、まだ研究開発段階ではありますが、その可能性は大きいでしょう。実用化されるのかはまだ未定ですが、このような実験段階のロボットが数多く出てくるほど、活躍するロボットが生み出されると思います。特に、自然界は完成された形で生物が存在しているので、生物を模倣するロボットは有益だと感じます。生物の特徴を取り入れた製品も高性能であることが多く、自然界から取り入れる可能性を感じています。

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