誤解から学んだ

「仕事は依頼すればやってくれる」
「お金を払えばやってくれる」
そう考えている人がいます。当たり前だから、と考えているのでしょう。しかし、ビジネスの現場で経験を重ねるうちに、この考えがいかに浅はかだったかを痛感する人も出てきます。なぜなら、依頼してもやってくれないというケースを経験するからです。これも経験のひとつなのかもしれません。当たり前だと思っていたことがそうではなかった、と理解する瞬間です。

取引の本質を見誤っていた

ビジネスの世界では、「取引」というものを単純に考える傾向にあります。発注者と受注者の関係を、単なる金銭的な約束事として、とらえているのです。仕事を依頼し、それに見合った対価を支払う。これさえ守れば、ビジネスはスムーズに進むと考えているはずです。しかし、現実は大きく異なります。

意外な気づき

金銭では解決できない壁があることに気がつく時期があるのです。人が介在するので、感情が発生するのです。発注者の態度、やり取りは大きく影響します。上下の関係で接したり、威圧的であったり、イライラしている様子であったり、批判的な態度を取るケースも見てきました。そのような関係性で成り立っている仕事を永遠にしたいと思う人はいないでしょう。他の仕事を見つけるようになるのは自然の成り行きです。

目に見えない資産

実務経験を重ねるにつれ、ビジネスにおける信頼関係の重要性が徐々に見えてくるようになるはずです。個人的にも30歳前後で気づきがあり、手帳に書いて毎日眺め、実践したことがあります。このときの原則は今でも変わらないつもりです。

下記のような関係性の人に囲まれる人は、ある意味それだけで成功者なのではないでしょうか。

  • 相手が困っているとき、急な依頼でも真摯に検討してくれる関係性
  • 予期せぬ問題が発生した際に、柔軟に対応してもらえる協力関係
  • 長期的なパートナーシップになる人たち

まとめ

相手のことをさげすむような言動、態度を取る人に関して、近くへ寄らないようにしています。巻き込まれる可能性もありますし、信頼関係を構築できるとは思えないからです。人の信頼性は、ざっと4年間くらい見るとわかるようになります。忍耐力を試されている期間と思った方がいいでしょう。1年間、2年間は耐えられても、3年間は超えられないものです。石の上にも3年、という言葉は真理です。3年を超えても変わらない態度の人しか信用に値しません。特にビジネスを一緒にするときには非常に重要なファクターです。例外はないと思っています。

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