手を組むとは

物流問題は競合とされる同業同士で提携しながら解消を探っている業界もあります。今回取り上げるのは、住宅業界。大手、積水ハウス、積水化学工業、旭化成ホームズが部材の共同配送をすることになりました。このような動きは今までなかったのではないでしょうか。あまりにも課題が大きく、単独では解消できないので、共同配送という提携をしたと思います。

よく考えてみると

ただ、考えてみれば、部材のメーカーは一緒だったりするので、今まで個別に配送していたのが無駄だったと思えてきます。住宅の部材は同じような部材を利用しており、厚さ、形状は違っても同じ素材メーカーから仕入れているケースがよくあります。内装の部材などがそれに当てはまります。

共通化

共同配送をするとなると、同じ部材で共通化することも行うようです。内装材は厚さだけの違いのケースもあるので、厚さを統一する動きならすぐできるでしょう。しかし、物流問題から、共同配送になり、さらに部材統一まで変化するとなると、業界にとっては大きな動きです。住宅は価格が高騰しているので、部材統一で原価低減も一緒に行うのではないでしょうか。

他も

大手が共同配送を行うようになると、業界全体に同じような動きが広がります。中堅の企業も同じようなことをメーカーに提案するでしょう。同じエリア内なら共同配送に加えてほしいと願う企業もあるのではないでしょうか。ライバルだったのが、大きな課題に対して、共同体になっていく現象は過去にない状態だと感じます。特に住宅は競争が激しい業界なので特にそう感じます。

他の業界も

住宅以外にも共同配送はすでに実現しています。
・菓子メーカー
・コンビニエンスストア
は実際に行われています。他にも異業種が集まって共同配送する事例も出てきており、前例や慣習は無視された状態で解決を目指しています。

まとめ

物流問題は課題が大きいのがよくわかります。単独では解決できないのです。業界で共同で解決していくしか方法がないのでしょう。モノが運べない、となるとビジネスが成立しないのです。今後もこの物流問題は課題となり続ける気配があり、配送の確保が企業業績にも影響を与えるでしょう。

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