仕事内容を分ける
自分の仕事を振り返るとき、「利益を生み出す行動」と「利益に直結しない行動」に分類してみると新しい発見があります。単にメールを書いて送付しているケースでも、利益を生み出すメールとそうでないケースに分かれます。電話も同様に考えることができます。社内電話でも利益を生み出すケースと利益に直結しないケースに分けられると思います。そんな分類を今回は考えてみたいと思います。
メールの分類
日常的なビジネスコミュニケーションツールであるメールも、具体的に分類してみます。たとえば、新規案件の提案や取引条件の交渉といった「利益を生み出すメール」と、単純な事務連絡や形式的な報告といった「利益に直結しないメール」を明確に区別できます。この区分けから、利益を生み出すメールの割合がわかれば、利益を生み出す行動の割合がわかるようになるのです。少ない人は、利益を生み出す行動を増やすようになっていくはずです。分類がなければ、単に忙しいだけで終わってしまいます。
資料作成における価値基準
同様の考え方で資料作成でも分類できます。商談用の提案資料や投資家向けプレゼンテーションなど、直接的な価値創造につながる資料は「利益を生み出す資料」として位置づけられます。一方、定型的な会議資料や社内資料は「利益に直結しない資料」とされます。そのため、社内資料にはスライド資料を用いない企業もあります。いわゆる社内資料パワポ禁止企業です。
方向性が明確になる
利益を生み出す行動とそれ以外という分類により、会社の方向性が明確になり、スタッフの行動が変わります。自分の行動が「利益を生み出しているのか」を自問自答するようになっていくのです。また、ムダなことをしている人もわかりやすくなり、他人から「それは利益を生み出さない行動」と評価されるようになるでしょう。
まとめ
「利益を生み出す」という視点で区分けしていくこの手法は、単なる業務の分類に留まらず、新しい評価軸としても機能するはずです。また「この活動は本当に価値を生み出しているか」という問いは、業務改善の強力な指針となると感じます。「利益を生み出す仕事」の定義を会社独自に作成することも意味があると感じます。
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