接点という表現
顧客とのコミュニケーションはツールと方法が増えてきました。単に、訪問するだけでなく、電話だけでもありません。メールをするのも方法のひとつですが、それ以上に顧客とコミュニケーションができる方法が増加しています。そのため、営業部署の報告も「顧客への訪問」という表現ではなく、「顧客との接点」で会話する傾向になっています。接点という表現か、接触回数という表現の方が的確だと感じるのです。
接点を増やす
顧客との効果的なコミュニケーションについては単に接点を数だけでは正確に計測できません。コミュニケーションの質も考慮が必要です。今回は、時間帯分析に基づく効率的な顧客コミュニケーション戦略について解説していきます。
最適な接触時間帯
米国のセールス部門による統計データ分析から、顧客への接点について、傾向が明らかになっています。顧客との接点において、特定の時間帯が高い効果をあることが分かっているのです。
ゴールデンタイムの活用
効果的なアプローチが可能な時間帯は、主に以下の3つに分類できます。
- 午前10時頃
営業日の開始から少し経過し、顧客が業務モードに入った理想的なタイミング。特に電話でのアプローチに効果的です。月曜日に連絡を集中的にするケースもあります。 - 午後3時頃
メールチェックの頻度が最も高い時間帯。電話とメール、双方のコミュニケーション手段で高い効果が期待できます。電話がつながる場合は、会話時間が長いのも特徴です。比較的余裕がある時間帯です。法人営業の新規接点はこの時間帯を狙ってコミュニケーションをとっていきます。 - 午後5時頃
営業職の顧客に対して効果的な時間帯。帰社後の比較的落ち着いた時間帯であり、コミュニケーションの質を高めることが可能です。つながる率が最も高いのではないでしょうか。
効率的なコミュニケーション戦略
統計によると、セールスの電話時間は平均14分が最適とされ、これを超えると効果が低下する傾向にあります。特に顧客に決断を求める場面では、時間は短いほど良いとされています。長い時間が経過しているということは、ある程度説明をしてしまっているケースがあり、そのため断られることもあるのです。初期の接点の場合は、「アポイントをいただく」だけの目的であり、顧客にアポ決断をしてもらうだけです。そのため、それ以外の説明は深くする必要がないのです。
まとめ
マーケティング戦略、営業戦略は接点構築をデザインすることです。それが複雑化しているのを理解しておくだけでもいいでしょう。顧客との接点は今後も複雑化するのは予想されており、新しいツールが技術は取り入れる方向しかないと考えています。
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