BPMNとは
今回取り上げるのは、BPMN。BPMNとは、Business Process Model and Notationの略称で、業務プロセスの可視化スキルのひとつです。おもにプロジェクトマネージャーが利用している図式化手法です。プロジェクトのプロセスをステップごとにフロー形式で表現します。使う、使わないは関係なく、このスキルを知っておいて損はないでしょう。図式化は伝えるときに伝わり方、相手の理解度が上昇するので、いくつかの図式化手法を身につけておくと仕事が進み安くなります。メリットは大きいです。
1. 基本の図形要素から
BPMNの習得で最初に行うべきは、基本的な図形要素の理解です。一度に覚えようとして挫折してしまいます。以下の項目から覚えて活用するのがいいでしょう。
- ◯:開始・終了イベント(太線)
- ⬜︎:アクティビティ、タスク(角丸の四角形)
- ◇:ゲートウェイ(ひし形)
- →:シーケンスフロー(矢印)
これらの要素だけでも、簡単な業務フローは十分に表現できるはずです。図式化参考事例
2. 実践的なアプローチ
次に、理論的な学習だけでなく、実践的な内容で作成すると理解が深まります。
1)身近な業務から始める
- 単純な申請処理や報告プロセスから作成する
- 単純な内容が作成できるようになったら複雑な内容へチャレンジ
2)テンプレートの活用
- 標準的なプロセスのテンプレートを使ってみる
- 受注処理や経費精算など、複雑な業務フローを1枚で描いてみる
効能
業務のプロセスやプロジェクトの流れの全体を1枚に描くことは有効な手段です。視点を拡げるためにも、必須スキルではないでしょうか。ビジネスは進めるときに流れが複雑。分岐点が数多く出ます。その分岐ごとの先を書くことで、業務がどの方向に行くのか、全体像が見えてきます。また、ミスをしてはいけない分岐点や重要な分岐点も見抜くことができます。ときには、トラブル解決で「ボトルネック」を探すこともできるでしょう。ツールとしてはソフトを用いて書くこともいいですが、大きめのスケッチブックを用いて描くことも有効な手段です。手書きの方がヒアリングしながら、まとめるには楽かもしれません。
まとめ
BPMNの習得は、何度も描くことで上達します。キレイに描くことより、1枚にすべてをまとめることが優先です。全部をモレなく、ダブりなく、描くことで視点が研ぎ澄まされます。すべてを描くためのヒアリングスキルも上達するでしょう。図式化は図を描くことだけでなく、思考回路が拡がったり、思考フレームも増えていくことでしょう。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆