長期金利上昇が止まらない
長期金利が上昇を続けています。2025年になってから上昇を続けており、止まらないように見えます。専門家の次のような感想もそれを表現しています。
・「かれこれ十数年、マーケットを見ているが、見たことない」
長期金利は現在2010年以来の高さになっています。これを15年ぶりと表現していますが、問題は上昇スピードです。金利が戻ることは想定内ですが、上昇スピードが速いのです。これが自動車の制限速度内の走行なら問題ないのですが、制限速度を超えたスピードであるならば危険性が増していることになります。「シートベルトを確認しましょう」と表現されることもあります。
次のような現象発生
このような状況になると次のような現象が発生します。
・国債の買い控え(入札が低水準になる)
・所有国債の価格下落(保有者は損失を抱える)
・価格下落による国債の売却(損失を抱えられない場合は売却へ)
・住宅ローンの上昇
・長期借入金利上昇
・為替への影響
・国債の利払い負担増(財政負担増)
・借入で購入する耐久消費財の消費減退
金利が上昇している局面において、これは「金融正常化」への途中であるとするならば、痛みをともないながら正常化へ向かっているといえるでしょう。いかに今までが、正常から外れたところにいたのを実感します。これからが「普通」なのかもしれません。
リスク予想
2019年ごろに読んだ書籍が頭に残っています。日本のリスクを予想した内容でした。金利にも触れられとおり、
・低金利(ゼロ金利)はいずれ解消される
と予想していたのです。考えてみれば当たり前なのですが、いつまでも低金利が永久に続くはずはありません。しかし、同じ状態が10年以上続けば、だれもがそれを当たり前だと感じながら、しかもそれが続くと思ってしまうのです。そこが人の心理だと思います。
まとめ
下がったものが上がっていく。長期的に見れば、だれもが予想できる内容です。しかし、タイミングだけは予想できません。そのため、先回りするしかないのです。金利の場合、上昇したときのマイナスを先回りして防いでおく、リスクヘッジしておくしかありません。人は生命保険をかけたり、損害保険をかけたりします。それは将来のリスクを減らすためです。それと同じように、金融においても保険をかけるような感じでリスクヘッジをしておくことだと思います。そこに関しては、先回りして対策準備をする人が少ないように感じます。
上昇が止まらない NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250307/k10014741411000.html
(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)
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