国内比率の高いメーカー
製造業の転換がグローバル規模で発生しています。真逆の動きになっているのがわかります。調達、製造をグローバルで行っていたメーカーが国内調達、国内製造へ転換しなければならない事象が米国でスタートしています。業界としては、自動車製造がわかりやすいので自動車メーカーについて各社の方向性を取り上げます。Cars.comが発表している「2024年版 アメリカ製インデックス」からデータを見ながら、米国自動車メーカーの現状を理解し、転換ポイントを探ります。
ランキング
次のランキングは、車両が米国の経済に貢献する程度を評価するものです。組み立て場所、部品の米国製造含有量、エンジンとトランスミッションの原産国、米国の製造業の労働力という5つの基準に基づいて評価されています。わかることは、テスラ、ホンダが米国において国内調達、国内製造の割合が高いことです。
順位 | 車種 | メーカー |
1 | モデルY | テスラ |
2 | パスポート | ホンダ |
3 | ID.4 | フォルクスワーゲン |
4 | モデルS | テスラ |
5 | オデッセイ | ホンダ |
6 | リッジライン | ホンダ |
7 | カムリ | トヨタ |
8 | グラディエーター | ジープ |
9 | モデルX | テスラ |
10 | TX SUV | レクサス |
企業の方向性のちがい
今回のランキングでわかることは、米国自動車メーカーはテスラ以外はほとんど見当たらないこと。米国は株主優先の利益至上主義なので、コストダウンできるのであれば、グローバルで調達していたはずです。製造もグローバル展開しないと、企業努力が足りないと言われていたはずです。それを象徴するようなランキングになっています。日本メーカーも入っていますが、ホンダが3車種ランクインしており、目立ちます。トヨタは1車種のセダンだけなのが意外でした。これも、調達先を守る企業とそうでない企業の差なのかもしれません。
まとめ
製造業はグローバル化が正しいとされてきました。コスト低減できたからです。最大の利益をあげるにはグローバルで調達、製造していました。なかには研究開発もアウトソーシングしていたのです。それが逆回転になりました。米国においては、国内で調達、製造する企業を評価することになったのです。とはいっても、急に国内製造に切り替えることはできないので混乱は続くでしょう。
2024 Cars.com American-Made Index: Which Cars Are the Most American?
https://www.cars.com/articles/2024-cars-com-american-made-index-which-cars-are-the-most-american-484903/
(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)
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