チェリーピッカーとは

製品を販売するために費用をかけてプロモーションをする。しかし、多額のプロモーションをしても
・「チェリーピッカー」
ばかり集まってしまい、本来の目的に達しないことがあります。
「チェリーピッカー」とは、特売品や安売りセール品だけを購入する顧客のこと。リピートするわけでもなく、単にセール品だけしか購入しない顧客のことです。バーゲンハンターと呼ばれることもあります。これでは、費用の無駄であり、意味がありません。なぜ、このようなことが発生するのでしょうか。その点を考えてみたいと思います。

意図からズレる

チェリーピッカーが集まってしまうのは、
・一時的な魅力
しか伝えていないのが要因です。リピートしていただける顧客に訴求するには、やはり一時的な魅力ではなく、
・永久的な価値
を伝えていくことになります。しかも、対象となる顧客像の解像度を上げておくことです。ぼんやりとした顧客像では、価値を訴求することはできません。価値を伝えられれば、強い共感があり、その感覚が持続していくのです。

ブランドづくり

アパレルなどのブランドに関して、ブランド構築の一環として、「セール取り止め」の企業が増加しました。セールをすることでブランド価値が下がることも要因ですが、ブランドのファンではないチェリーピッカーが集まってしまう弊害もあったのです。

安いから購入する、という顧客は、ブランドや製品に対する愛着がありません。単にブランド品を安く手に入れたというお得感を得ているだけなのです。ここを理解しなければ、ブランド構築もできないでしょう。本当のファンは、企業のビジョンに共感し、製品を購入しているのではなく、最終的には、その企業の姿勢に賛同しているのです。

誤解なきよう

ただ、誤解しないでほしいのは、あくまでも製品やサービスのレベルが他より高いことが前提です。製品サービスがとても良いことは前提であり、欠かすことはできません。それなくしてプロモーションをしても、最終的には顧客ががっかりするだけです。

まとめ

プロモーションに多額の投資をするならば結果を求めたいものです。そのためには、チェリーピッカー対策は考えておく必要があります。セールや一時的な価値の提供は避けたい。その上で永続的な価値の訴求を重ねていくことになります。プロセスを十分に構築していくことになるでしょう。

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『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』運営執筆 藤原毅芳(fjコンサルタンツ) from2011