AIに個人的な悩みを打ち明けるリスク
ChatGPTのようなAIチャットボットをまるでセラピストや医師、弁護士のように利用する人が増えています。しかし、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏自身は、AIに個人的な情報を打ち明けることには大きな懸念を抱いています。なぜなら、AIとの会話には法的な守秘義務が一切なく、話した内容がどのように扱われるのかが不明瞭だからです。この問題について今回は考察していきます。
プライバシー保護の盲点
医師や弁護士との会話は法律によって守秘義務が課せられていますが、AIとの会話にはこのような法的保護が存在しません。アルトマン氏は、特に若い世代が
・恋愛の悩み
・人生相談
まで、あらゆる個人的な問題をAIに打ち明ける状況に懸念を抱いているのです。個人のデリケートな情報が、AI企業の管理下に置かれており、さらには訴訟時に開示を求められたりする可能性があるのです。
法的な守秘義務の欠如
AIとのやり取りには、医療や法律の専門家との会話とは異なり、法的な守秘義務がありません。これは、あなたがAIに打ち明けた「秘密」が、法的に保護されないことを意味します。AIとの会話においても、セラピストなどと話すのと同じようなプライバシーの権利が当然あるべきだと考えられていますが、まだ法的整備は整っていません。この現状を知っておくべきでしょう。
まとめ
AIは非常に便利なツールですが、その利用には慎重さが求められます。特に、個人的な秘密やデリケートな情報をAIに打ち明けることは、法的な保護がなく、情報の流出や悪用、あるいは予期せぬ再利用のリスクを伴うことは知っておくべき内容です。
ChatGPTのサム・アルトマン氏が危惧するように、AIとの会話には、医師や弁護士と同じレベルのプライバシー保護が法的に確立されるべきですが、現状ではまだその段階にありません。あなたの秘密を守るためにも、AIに何でも話すことは避けましょう。会社の情報も同様です。企業リスクとして今後は認識されるのではないでしょうか。
ChatGPTにあなたの秘密をペラペラ明かさない方が良い–サム・アルトマン氏も危惧
https://japan.cnet.com/article/35235976
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