最高のパフォーマンスを引き出すには
最近、仕事の集中率を課題にしています。単に集中しなければならない状況があり、そこに到達していないからです。集中力の維持率を高めるために、食事の調整をしたり、時間の使い方を工夫しています。しかし、仕事中に集中力が続かないこともあります。また、新しいアイデアが浮かばないと感じることもあり、さらに工夫を重ねています。原因はどこにあるのか。
その原因は通常言われるような「努力不足」や「能力不足」ではなく、軽視しがちな「睡眠」にあると感じています。睡眠は単なる休息ではなく、脳の稼働率を上げるための準備であり根源です。仕事のパフォーマンスを根底から支える、最も重要な土台といえるでしょう。
睡眠不足が奪うもの
睡眠が不足すると、脳機能は想像以上に明確に低下します。ときには仕事に不可欠な要素が真っ先に悪影響を受けているのです。
・やる気:モチベーション
・ワーキングメモリ低下
・創造力鈍化
なのです。
① やる気(モチベーション)の減少
疲れていると、難易度の高いタスクや面倒な作業に取り組む意欲が著しく低下します。脳が「エネルギーを節約しよう」と働くため、積極性や挑戦意欲が失われ、「とりあえずこなす」だけの状態に陥りやすくなります。エネルギーはとてつもなく燃費がわるい。そのため、低燃費走行のような状態をすぐに作り出すのです。燃費重視の設計になっていると考えたほうがいいでしょう。
② ワーキングメモリ機能の低下
ワーキングメモリとは、一時的に情報を保持しながら処理する能力のことで、「脳の作業台」とも呼ばれます。この機能が低下すると、複数の指示を覚えられない、集中力が途切れやすい、計算ミスが増えるなど、日常業務の質が急激に悪化します。判断が鈍るのもこのワーキングメモリーの低下による現象です。パソコンもメモリーを積んでいますが、このメモリー領域が小さいと動かせるソフトも小さくなり、複雑な判断ができなくなるのです。
③創造力(アイデア力)の鈍化
新しいアイデアや、複雑な問題を解決するための「ひらめき」は、脳が活性化しているときに起こります。また、既存の情報を網羅している範囲が広いほど、クリエイティブんになるのです。②と③は連動していると考えてください。ワーキングメモリーが小さい状態で、クリエイティブな発想は出てこない。それが基本なのです。
まとめ
仕事のパフォーマンスを根本から向上させたいなら、まずは「睡眠時間の確保」を優先事項にしたい。成果は、休息から生まれると解釈して、睡眠を根源に持ってくれば、解決することも多くなるでしょう。
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