スキルの賞味期限
個人のスキルには賞味期限があります。国家資格であろうと何であろうと、時代とともにその価値は変化していきます。価値が高くなるケースも当然ながらありますが、価値が減っていくスキルも当然あるわけです。この現実を知っておかなければ、一度スキルを身につければ、そのままずっといけるのではないかという誤解が生まれてしまいます。時代の変化率が高いときほどスキルの価値の増減が激しくなります。新しく価値が発生するスキルもあれば、急にスキルの価値が消失することもあるわけです。まさしくそんな時代になっているのを感じます。
向き合う
仕事を通じて手に入れたスキルは、自分を支える強力なツール。しかし、どれほど磨き上げた技術であっても、時代の変化とともにその価値は少しずつ、しかし確実に目減りしていきます。恐ろしいのは、昨日まで通用していたものが、ある日を境に突然「過去の遺物」へと変わってしまう現実です。
AIの登場により、価値が消失したケースがあります。「仕事がなくなった」という声を聞くようになったからです。その数は少なく、限られたものですが、実際に発生していることは否定できません。
次はこうする
価値が消えていくことを嘆く必要はありません。対応策は至ってシンプルです。失われた分のスキルを、新しい学びで補填すればよいだけのこと。新しいスキルを身につけるだけのことです。このサイクルは、いつの時代も変わることのない、プロフェッショナルとして生きるための不変の法則ではないでしょうか。
壁ができる
しかし、この当たり前の「アップデート」を妨げる壁が、自分自身の心の中に現れることがあります。
・「最近のやり方は自分には合わない」
・「もうこの年齢だから」
・「昔に比べて体力が落ちた」
・「集中できない」
新しいことを吸収しようとする際、こうした言い訳が次々と浮かんでくるようになれば注意が必要。変化への抵抗は、自身の成長を止めるだけでなく、市場価値が下降していく自分を静観することに他なりません。止まれば止まるほど自分がしんどくなる状況をつくるだけなのです。
まとめ
環境の変化を止めることはできませんが、自分を更新し続けることは自分の意思で決められます。言い訳のバリエーションを増やすのではなく、次に身に付けるべきスキルの選択肢を増やす。これがベストではないでしょうか。スキルの賞味期限と向き合う時期がやってきているのを自覚したいと思います。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆
