【fjコンサルタンツ365日Blog:3632投稿目】fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
交渉の場面ばかり
ビジネスでは交渉の場面を避けることができません。どの仕事、職種についていても交渉する場面が出てくるからです。社外との交渉だけでなく、社内でも交渉の連続だからです。交渉というと誤解している人がいます。
相手をやっつける、というイメージがあるみたいです。交渉はお互いの求めている内容について歩み寄りができるかどうかを判断していく作業です。ビジネスの場合はお互いが提案した内容が締結に至るまで歩み寄ることができるかどうかだけです。
交渉にはセオリーがある
交渉にはセオリーがあります。その内容を知っておけば交渉で困ることはありません。冷静に判断しながら交渉を進めることが可能です。
そのセオリーとは
・交渉する前に相手の交渉内容を知る
ことです。
知ることができなければ察知することです。相手には、今回の交渉で繰り出す手があります。その交渉の手を限りなくすべて知っておく察知しておくことが交渉のセオリーです。
交渉の前に決着がついていることがある
となると、交渉というのは、交渉が始まる前に決着がついていることがあるのです。この交渉は主導権がこちら側にある、とわかれば強気の交渉ができます。主導権を握った側が意図する着地点に交渉を持っていくことができるのです。
交渉後の事例を見た時に、どのような交渉プロセスがあったかを想像することができます。事例から見てみましょう
事例から考える交渉術
新聞を見ていると企業の交渉術が垣間見えることがあります。交渉が上手な経営者は難易度が高い交渉をまとめてくるからです。
最近、目に止まったのが
【KDDIと楽天】
の提携です。
これも提携に至るまでに交渉があったと推測されます。今回のKDDIと楽天の交渉は結果的にお互いのインフラを提供することで合意しました。
携帯キャリアに参入する楽天はKDDIの通信インフラを利用することになりました。KDDIは楽天が持っている通販の顧客、決済を利用することになったのです。
まわりの予想では楽天の方が交渉に対して不利だという予想を覆して結果的には対等な内容になりました。ということは、KDDI側に焦りがあったと予測されています。KDDIはドコモ、ソフトバンクと比較してキャリアの中では通信以外の事業が手薄いのが実情です。
たとえばドコモ、ソフトバンクは通販などの事業が大きく収益が上がっています。KDDIもM&Aで広げていますが結果が思ったよりでていなかったようです。そんな中で楽天から提携の話があった時に、KDDI側はぜひとも通販顧客、決済などを手に入れたかったわけです。
そんな今回の提携結果の裏側にある程度の交渉があったと予想できるわけです。どちら側からどのような話しを切り出したかはわかりませんが、おそらくKDDI側が今回の着地点を提案したと思われます。このように事例から交渉内容をシミュレーションすると上達します。
ニュースから学べるスキルのひとつです。