【fjconsultants365日Blog:3,704投稿目】fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
そんな思考回路では行き詰まる
「答えが見つからない」
「これ以上、考えられません」
といったことがビジネスでは直面します。
これ、思考の行き詰まりと呼ばれ息苦しい状況が続きます。
締切が迫っている時など緊迫感が出てしまうのではないでしょうか。
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「どうして見つからないの?」
「答えはあるだろう」
「打つ手は無限だ」
と言われても、フリーズしている時には何の導きにもならないこともあります。
誰しも、そんな経験はしたくありません。
そんな時のために覚えておくといいのが答えを導き出す思考回路パターン。
分析方法、フレームワークと呼ばれる種類のものです。
フレームワークの概念は
フレームワーク(framework)とは 直訳では ・枠組み ・構造 ・骨組み という意味になります。 建築物…
で解説していますのでご参照下さい。
今回は「STP」を取り上げてみます。
有効活用フレームワーク
思考の行き詰まりを減らすには思考回路パターンを増やすのが近道です。
そのためにも、ひとつひとつ分析手法やフレームワークを自分の中に蓄積していくことです。
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蓄積した後、使いこなせるまで試してみるのが得策です。
何度も試してみることが最終的には自分の技となり、どの場面でも使いこなせるようになっていきます。
STP知っておく
STPとは
①セグメンテーション(Segmentation)
②ターゲティング(Targeting)
③ポジショニング(Positioning)
の頭文字を取った手法です。
こうした手法は覚えることが大切に思えますが、使いこなせることのほうが更に重要だと私は考えています。
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STPという用語を忘れてしまっても①②③というパターンでビジネスの局面を見ることができ、次の一手が導き出されることがすべてです。
勉強という概念を捨てて、技を使いこなすという意味でとらえてもらえればと思います。
①セグメンテーションとは
①セグメンテーション(Segmentation)とは
「分割」「分類」「分ける」
という意味です。
ビジネスでは顧客分析などの場面でマーケティング用語として使用される頻度が高い単語です。
たとえば、商品を購入した顧客がどのような人たちなのかを見ていくと
・男性女性(性別)
・年齢
・嗜好
・趣味
・住んでいるエリア
などによって分けることが可能です。
こうして顧客を分割、分類することにより特徴が見えてくるということです。
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「これ以上売れません」といった行き詰まりの時には、詳細に分割、分類することで今まで見えなかったものが、見えてくる世界があるということです。
過去にも
「へえ〜、こんな遠いところから買いに来てもらったんだ」
という事例もあり、セグメントされた内容を見るのは楽しみのひとつです。
②ターゲティングとは
②ターゲティングとは「標的」「(射撃などの)的」という意味です。
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ビジネスでのターゲティングは、①のセグメンテーションで見えてきた顧客のグループに対して、次の一手を考える時、どの顧客グループに絞るのかを考えていくプロセスです。
シンプルにいえば
「どの顧客グループがたくさん買ってもらえる」
のかを探すということ。
ここがビジネスでは宝探しゲームの一種であり、ノウハウが隠されている部分でもあります。
ある意味、楽しい部分でもあります。
この顧客グループに絞れば、これくらい買っていただけるのではないか、と想像しながら決定していくプロセスになります。
ちなみに、このターゲティングは外れることも多いので大きな期待をしながら進めると落胆が大きいので注意が必要です。
ターゲティングの時にポイントになるのが顧客の「動機」です。
・商品購入動機
・イベント参加動機
・行動する動機
などがありますが、動機がある顧客層は予想通りの行動をする傾向にあります。
動機から出発してターゲティングするの近道だと感じています。
③ポジショニングとは
③ポジショニングとは「場所」「陣地」「位置」「所在地」という意味です。
ビジネス的には
・会社のポジショニング
・商品のポジショニング
・価格帯のポジショニング
などのような使われ方をします。
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ようするに、提供する会社、商品、サービスが他社と比較してどのような位置付けになるかを考える手法です。
たとえば、「価格」と「機能」で考えると
A)高額・多機能
B)高額・限定機能
C) 低額・多機能
D)低額・限定機能
と大きく4つのポジションに分けられます。
この中でどのポジションを選択するのかを決めることです。
電子レンジを例にとると、
「10万円で多機能電子レンジ」
をいうポジションを選択をするのか
「1万円温めだけ単機能電子レンジ」
にするのかを決めていく作業です。
ちなみに、他社が先行してポジションを専有している場合は、違うポジションを狙うことが定石です。
しかし、空いているポジションを探し続けると大きく外すこともあるので慎重に進めるのがポイントになります。
よくやるのが、他社のポジションの隣接を狙う手法。
大きく当たることもありませんが、大きく外すこともありません。
最初は隣接ポジションから狙うことだと考えています。
STPまとめ
このようにSTPを振り返ると自分でも様々な場面で多用しているのを実感します。
STPがビジネスでは基礎的な思考パターンだと感じます。
使いこなせるまで多用してみるとレベルアップは間違いないと思います。