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〜1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移〜fjコンサルタンツ藤原毅芳
人が中心
経営は人中心で組織をつくりますが、マーケティングも人間中心で
考えるようになってきました。
最初に結論です、人間中心でマーケティングを構築すれば間違いない
ということ。
それ以外は失敗確率が上がってしまう。
この2点を押さえておけばマーケの結果は安定します。
ボーリングでたとえるならば「センターピン」が「人間中心」。
センターピンを外してしまうとストライクは取れない。
オールクリアしないので課題解決することはない。
そうなるのです。
では具体的に人間中心とは何なのか?
今回は、人間中心のマーケティングを詳細に考えてみたいと思います。
ヒューマンセントリック
ヒューマンセントリックという言葉があります。
ヒューマンセントリックとは、人間中心主義という意味。
人間主体と言ったほうがわかりやすいかもしれません。
これは、
情報通信技術(ICT)の次世代を表す単語
として使われています。
情報通信技術の世界では技術や機器が中心に存在していました。
人間が技術や機器に対応するという流れだったのです。
これがヒューマンセントリックへと移行。
情報通信技術も人間主体な世界へと移るのです。
マーケのヒューマンセントリックとは
ではマーケティングにおけるヒューマンセントリックとは
何なのでしょうか。
ひとつには顧客体験(customer experience)。
顧客の体験がマーケティングの中心となりつつあるのです。
しかし、最適な顧客体験を提供できている企業は少ない。
たとえば
企業の80%が顧客体験を提供していると信じている。一方。顧客側の認識では8%の企業しか優れた顧客体験を提供していない
「顧客起点で企業のマーケティング活動を創り変えるヒューマンセントリックマーケティング」https://www.fujitsu.com/jp/documents/about/resources/publications/magazine/backnumber/vol70-1/paper02.pdf
といったように企業が思い込んでいる1/10しか顧客側は感じていない。
ここに大きな差があるのです。
この差を埋めることが「人間主体」のマーケティングということ。
優れた顧客体験を提供するために「人間主体」で考え、マーケを
つくりあげていくことでもあります。
顧客体験を最優先させるということは、企業の事情は最優先事項から
外れます。
優先順位の降格が起こるはず。
そこに抵抗する社内勢力も出てきますが顧客体験を最優先にできなければ
企業の未来はありません。
顧客が企業を支持する、支持しないは自由ですし、強制されている
ものではないからです。
こうして考えるとヒューマンセントリックという考えはマーケティングに
最適な考えだと感じます。
カスタマーセントリック
もうひとつ、カスタマーセントリックという言葉もあります。
顧客中心主義という解釈になります。
こちらはマーケ業界で出てきた単語。
顧客中心でマーケティングを組み立てていくということ。
そう考えればシンプルに見えますが、今まで顧客中心で
マーケティングを回していない企業にとってはすべてを
ひっくり返すような展開になるのです。
- 顧客中心で組織を再構築しなければいけない企業
- 顧客中心で部署を再構築する企業
- 顧客中心でマーケの流れを再構築する企業
があるのです。
言い換えれば、カスタマーセントリック顧客中心主義で会社を
「全体最適」することです。
起点を変更するわけですから過去のルールも変更することに
なります。
社内の部署が減ることもあるでしょう。
その時に役職者の居場所が一時的になくなることにもなります。
ここで役職者の居場所を確保するために部署変更をしない場合、
顧客中心ではなくなるので必ず失敗へと導かれます。
「失敗の本質」という書籍がありますが、そこに書かれてあることは
まさしく上記のようなことが記されています。
顧客中心で考えるということは、社内の人については2番目の優先順位で
考えるということ。
そこまで徹底することなのです。
まとめ
こうしてマーケティングの人間主体、顧客中心を考えてみると
当たり前のようにも思えてきます。
しかし、歴史ある会社ほど過去の成功体験が強く、顧客中心を
最優先できない企業もまだあるのです。
マーケの人中心主義を理解しながら、経営において原則を
曲げることなくつくりあげていくことが最優先だと感じます。