【fjconsultants365日Blog:3,795投稿目】
~1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
現場に答えがある
現場で多額な損失が出た。
またか。
同じ失敗を何度も繰り返している。
手戻り、設計ミス、測量ミス、段取りミス、と
キリがありません。
現場にはヒントが落ちています。
そこに答えがあるのです。
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現場の原価を管理できるようにするには
現場工事、現場施工、など工事関係の仕事では現場コスト
現場コストのコントロールがポイントになります。
これは大手企業でも同じ。
千代田化工建設が大きな損失を出したことが話題になっています。
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https://www.chiyodacorp.com/ir/18Q4_Tanshin.pdf
2019年3月期の売上3,419億円に対して
経常利益はマイナス1,929億円(赤字)
海外の現場で人の確保ができなかったり、手戻り工事が発生した結果が
このような形になってしまったようです。
規模に関わらず工事現場の原価コントロールは経営を左右して
しまいます。
その点を考えていきたいと思います。
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現場責任者の力量
現場責任者の力量によって現場管理は左右します。
現場コストは現場責任者の担当によって個性も出ますし
残る利益も大きく違います。
どこのポイントを押さえておけばいいのでしょうか。
自分の財布意識をもたせる
原価意識をもたせることは難易度が高い。
会社のお金だから何気なく使ってしまう。
悪気もない。
「意識してます」と言いながら、意識が薄いことがほとんど。
そんなときは、「自分の財布だったら、そんな使い方する?」
と確認することにしています。
「自分の財布だったら・・・他をまだ探します」
と返答された人も。
面倒だから相見積もりなしで買ってしまえ、という意識をもって
しまうこともあります。
手間を省いてしまいコストアップになっているのです。
ここがポイント。
自分の財布だったら、と考えて判断するようにすることです。
これを当たり前としたいです。
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支出の種類を理解しておく
原価に算入されていても
- キャッシュ支出がある
- キャッシュ支出がない
の2種類があります。
この違いを明確にどこまで理解しているのか。
ここポイントです。
(例:外注先に仕事を依頼すると支払いが生じる)
会社にお金(キャッシュ)を残すためには実際の支出が
あるのか、ないのかはカギになります。
ここを理解していない場合、便利な方を現場担当が選択して
しまいキャッシュが減ってしまうことも。
選択によってキャッシュの増減が左右されます。
注意するポイントです。
原価管理システム導入について
現場の原価管理のためにシステムを導入する企業もあります。
システム導入の目的は原価低減や原価管理。
しかし、システムに入力することが目的になったり、余分な
工数が増えるときもあります。
そこの見極めができないと、単にシステム導入で原価が下がるような
気がします。
しかし、システムはただのツールで万能ではありません。
原価を管理するという【仕組み】が求められているのです。
手段が目的になる典型的なパターンです。
それなら、最初は表計算から簡易にはじめるのもひとつの方法。
仕組みはツールでは醸成できません。
まとめ
こうしてみると、現場のコントロールは個人の差があります。
個人の差を組織の力、仕組みでどこまで補完できるかがカギになります。
現場責任者任せでは経営は成り立ちません。
会社の仕組みとして現場をコントロールできること、これが命題だと
考えています。