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~1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
現場に答えがある
現場で多額な損失が出た。
またか。
同じ失敗を何度も繰り返している。
手戻り、設計ミス、測量ミス、段取りミス、と
キリがありません。
現場にはヒントが落ちています。
そこに答えがあるのです。
現場の原価を管理できるようにするには
現場工事、現場施工、など工事関係の仕事では現場コスト
現場コストのコントロールがポイントになります。
これは大手企業でも同じ。
千代田化工建設が大きな損失を出したことが話題になっています。
2019年3月期の売上3,419億円に対して
経常利益はマイナス1,929億円(赤字)
海外の現場で人の確保ができなかったり、手戻り工事が発生した結果が
このような形になってしまったようです。
規模に関わらず工事現場の原価コントロールは経営を左右して
しまいます。
その点を考えていきたいと思います。
現場責任者の力量
現場責任者の力量によって現場管理は左右します。
現場コストは現場責任者の担当によって個性も出ますし
残る利益も大きく違います。
どこのポイントを押さえておけばいいのでしょうか。
自分の財布意識をもたせる
原価意識をもたせることは難易度が高い。
会社のお金だから何気なく使ってしまう。
悪気もない。
「意識してます」と言いながら、意識が薄いことがほとんど。
そんなときは、「自分の財布だったら、そんな使い方する?」
と確認することにしています。
「自分の財布だったら・・・他をまだ探します」
と返答された人も。
面倒だから相見積もりなしで買ってしまえ、という意識をもって
しまうこともあります。
手間を省いてしまいコストアップになっているのです。
ここがポイント。
自分の財布だったら、と考えて判断するようにすることです。
これを当たり前としたいです。
支出の種類を理解しておく
原価に算入されていても
- キャッシュ支出がある
- キャッシュ支出がない
の2種類があります。
この違いを明確にどこまで理解しているのか。
ここポイントです。
(例:外注先に仕事を依頼すると支払いが生じる)
会社にお金(キャッシュ)を残すためには実際の支出が
あるのか、ないのかはカギになります。
ここを理解していない場合、便利な方を現場担当が選択して
しまいキャッシュが減ってしまうことも。
選択によってキャッシュの増減が左右されます。
注意するポイントです。
原価管理システム導入について
現場の原価管理のためにシステムを導入する企業もあります。
システム導入の目的は原価低減や原価管理。
しかし、システムに入力することが目的になったり、余分な
工数が増えるときもあります。
そこの見極めができないと、単にシステム導入で原価が下がるような
気がします。
しかし、システムはただのツールで万能ではありません。
原価を管理するという【仕組み】が求められているのです。
手段が目的になる典型的なパターンです。
それなら、最初は表計算から簡易にはじめるのもひとつの方法。
仕組みはツールでは醸成できません。
まとめ
こうしてみると、現場のコントロールは個人の差があります。
個人の差を組織の力、仕組みでどこまで補完できるかがカギになります。
現場責任者任せでは経営は成り立ちません。
会社の仕組みとして現場をコントロールできること、これが命題だと
考えています。