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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
消費税アップは大したことではない?
10月からの消費税アップ(10%へ)。
「それほど影響はないのでは?」
という楽観論が出ています。
「前回は3%アップだったが今回は2%アップなので」
と消費税アップ分が今回は1%少ないので安心している
人もいるかもしれません。
本当にそうなのでしょうか。
今回は消費税アップの心理を探りたいと思います。
前回より負担を感じる7割
博報堂調査が発表されました。
「増税前後の意識・行動」博報堂調査
https://www.hakuhodo.co.jp/archives/newsrelease/58290
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46288270Z10C19A6000000/
約2,300人の調査結果です。
注目されているのが
「前回より増税の負担が大きい」
と感じている人が7割にいることです。
特に20代〜40代女性が敏感に感じているようです。
消費税アップにより「家計収入」が減少することを
恐れているようです。
8から10へという心理負担
人の感覚、心理的な負担の側面から考えてみます。
8%の消費税が10%になる。
これは消費税がはじめて「2ケタ」に突入するということ。
ここが心理的負担のピークになります。
どういうことか。
消費税5%、消費税8%だったものが消費税10%になったとき
消費税が大きく感じるピークなのです。
その後たとえば消費税12%、消費税15%になったとしても
10%に突入したときが心理的負担が最大になるのです。
数値の「ケタ数」が増えることは購買心理に影響があることは
実証されています。
販売価格980円と1,000円の購買心理の違いを考えればわかること。
消費税もケタ数増加という領域へ突入し未知の領域へと
入っていくことになります。
それが今回の焦点になると考えています。
増税をネガティブにとらえておく
増税の心理的負担を考えると増税後の状況は
ネガティブ
が妥当です。
理由は8から10へと数値のケタ数が増えるという理由による
心理的負担が大きいから。
心理的負担が大きければ「消費マインドは下がる」。
下がるといっても少し下がるのではなく「止まる」ことも。
フリーズしてしまうかもしれないのです。
今まで流れていた景気の動きがピタッと止まる業界も
出てくるでしょう。
増税後半年経ってから影響が出はじめる
増税が10月からになりそうですが、影響が出るのは
半年後からだと予想しています。
10月から即影響を受ける業界もありますが、それは
ある程度想像できる範囲です。
困るのは、予想していない業界にも波及することです。
それが半年後から影響が出るのではないでしょうか。
2020年の春頃からです。
そろそろ、半年後、1年後の想定を具体的に考える
ことになります。
経営の判断ミスによっては致命傷にもなりかねません。
気持ちは楽観的に、しかし現実はネガティブにとらえて
判断していくことです。