fjコンサルタンツ 経営情報Blog

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M&Aの実態を見て経営戦略の有効性を考えてみる

街

【fjconsultants365日Blog:3,844投稿目】
~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

M&Aは広がっているのか

「企業買収は広がっているのでしょうか」
「増えているようには感じていますが、まわりの経営者からは
聞いたことがありません・・・」
と企業の売買は関心が高くなっていますが実態がよくわかりません。
どうなっているのでしょうか。

M&Aとは

こうした企業の売買(企業買収・合併)はM&Aと呼ばれます。

M&A→Mergers and Acquisitions

(エムアンドエー)→(マージャーズ アンド アクィジションズ)

M&Aといっても幅広く具体的には

  • 株式取得(分岐点は34%,51%,67%)
  • 吸収合併
  • 事業譲渡
  • TOB
  • 合併
  • 分割

など多岐にわたります。

M&Aの実態

実際にM&Aの件数はどの程度なのでしょうか。
統計データを見ると

3,050件(2017年)

中小企業庁
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H30/h30/html/b2_6_2_2.html

となっています。
過去最高を記録しています。

2019年4月には月間309件と月間最高記録を出しており
増加傾向は続いるようです。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45281990V20C19A5EA1000/

M&A上場会社の件数

M&Aを手がける企業で上場しているのが3社あります。

株式会社日本M&Aセンター
https://www.nihon-ma.co.jp/corporate/information.html
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社
https://www.ma-cp.com/corporate/
株式会社ストライク
https://www.strike.co.jp/corporate/outline/

公開情報からわかるところを見てみます。

株式会社日本M&Aセンターは年間の成約件数が
770件(売り案件成約382件、買い案件成約388件)2019年3月
https://www.nihon-ma.co.jp/ir/pdf/190426_presentation.pdf
となっています。

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社だと成約件数は
523件見込み:2019年9月(第2四半期末:連結)
https://www.ma-cp.com/pdf_files/20190426150310997325450.pdf
と出ています。

株式会社ストライクでは、
68件見込み:2019年8月(第3四半期)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6196/tdnet/1727075/00.pdf
になっています。

買いと売りがアンバランスな状態

成約件数の規模感はわかりますが、売りたい企業数と
買いたい企業数のバランスはどうなっているのでしょうか。

ストライクが発表している内容では

「買収を希望する企業は約7千社・・・売却希望は200社前後」

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO47076130Y9A700C1TJ1000/

となっており
【買いたい企業7,000社:200社売りたい企業】
というアンバランスな状態のようです。

買いたい意欲がある企業は多いが売りたいと考えている企業が
ないという状態。

企業には「売りませんか」DMが頻繁に届いているのを聞くと
このアンバランスが実態だと感じます。

製造

まとめ

現状を予想してみると、売りたい企業が少ないのではなく
自分の会社が売却できると思っていない企業のほうが多いのでは
ないでしょうか。

潜在的な売却可能企業数はまだあると思います。
ただ売却できるとわかりはじめると、今度は高い価格で売却したいと
いう気持ちが出てくるので、M&Aが成立しないことも出てきます。

不動産の売買と似ているところがありますが、売却価格の基準が
明確ではないのでその点がはっきりしなければM&A成約件数が
伸び悩むかもしれません。

経営の戦略としては、M&Aは不可欠になっていく可能性があり
目が離せない内容ではあります。

企業によってはM&Aを経営戦略として積極的に推進しているところが
あり、私も関与しています。
経営のスピードを買うことができるので経営の「時間を買う」行為
としては有効。

新規事業や事業拡大、エリア拡大においてはM&Aは戦略として
有効な手段です。
検討する価値はあると考えています。