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あれも参入障壁になるのかエコノミック・モートを考える

川

【fjconsultants365日Blog:3,892投稿目】
~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

なぜ城のまわりに堀があるのか

城のまわりには堀(moat)がある。
歴史を振り返ると城だけではありません。
寺、集落、古墳、実力者の住居なども、まわりには
堀があります。

堀とは、溝のこと。
水が張られている場合は、「水堀(mizuhori)」と呼ばれる。
何もなければ「空堀(karabori)」になる。

中には自然の地形を利用した堀を有している場所もあります。
この堀は、人が近づけないよう守るための役割を担っているのです。
人が入ることができないためのものです。

これをビジネスの応用すると外から(他社から)参入されにくい
ビジネスを指します。
エコノミック・モート(Economic Moat)と呼ばれています。
直訳すれば「経済的な堀」。

経済の視点で見て、堀がある場合をエコノミック・モートと
呼んでいるのです。

あなたの会社にはエコノミック・モートは存在していますか?
あなたのビジネスにエコノミック・モートを設置していますか?
今回はこのエコノミック・モートについて取り上げていきます。

photo by takeyoshi fujiwara

参入障壁となることは何?

ビジネス上で参入障壁となることは何でしょうか?
思いつくところは
・特許
ではないでしょうか。

特許を取得していれば参入できないのは事実。
しかし、特許は弱点もあります。それは
・特許の期間が限定されている(15年間)
・特許を申請すると特許内容が公開されること
といった点です。

盤石ではないのです。
他には参入障壁になることはないのでしょうか。

photo by takeyoshi fujiwara

商品力で差をつける

次に考えることは
・商品力で大きく差別化する
・サービス力で大きく差別化する
ことです。

イノベーションを起こせ、と叫ばれていることです。
これも狙う必要がありますが他社にマネされない商品・サービスを
開発することは難易度が高い。
計画できることではありません。

新商品を出し続ける

他の参入障壁だと「新商品を出し続ける」ことがあります。
顧客を飽きさせないため、顧客の注目を引きつけておくために
有効な戦略です。

しかし、新商品を出し続ける労力と資金を考えると継続し続けるのに
自分自身のハードルがあることに気がつきます。

photo by takeyoshi fujiwara

費用(投資)がかかることをする

大手企業の戦略だと大きな設備投資がかかるビジネスは
金額をかける必要があればあるほど参入障壁が高いです。

マネをしたくてもカンタンにはできません。
これも参入障壁のひとつ。
ただ、中小企業では限界があるのも事実です。

時間がかかることをする

そうなると、何をすればいいのでしょうか。
ひとつ提案できるのは時間をかけてビジネスをつくりあげて
いくことです。

時間をかけなければ成立しないビジネスは想像以上に参入障壁が
あります。

たとえば手間がかかるビジネスです。
置き薬ビジネスのように1件1件訪問しながら薬を置いてもらう
ビジネスは一気に広げることができません。
手間がかかります。
そうなるとそこには参入障壁があるということになります。

人がやりたがらないことをする

上記の時間がかかり、手間がかかることなど、総じて
人がやりたがないビジネスというジャンルも参入障壁に
当てはまります。

ココ大事です。
同業他社が決して手をつけない領域を探し、そこを
自分のビジネスとしてしまう。
そうすればなかなか参入してきません。
「おいしいビジネス」に見えないからです。

参入してくる企業は最初に「おいしいビジネス」という
利益が出やすい、稼ぎやすいところから入ってきます。
利益が出にくいように見えるところには入ってこないのです。

根強い人気(支持)も参入障壁

あとひとつ、押さえておきたいのは顧客からの支持、人気。
あるエリアで圧倒的な支持を得ているお店や商品は他が
入ってきても売上は落ちません。

顧客の記憶に確固たる地位を築いているからです。
これをブランドとも呼びます。
この点に関しては正確なリサーチが必要ですが、根強い人気を
持てば数十年続くビジネスになりうるのです。

photo by takeyoshi fujiwara

まとめ

こうして見てくるとエコノミック・モート(経済的な堀)というのは
探す視点は複数ありますが実際に構築するのはハードルが高い。

しかし経営者は自分の会社にエコノミック・モートを構築したほうが
安定した経営を構築できるのは事実。

時間がかかろうが自分の会社、自分のビジネスにエコノミック・モートを
つくらなければならないのです。

この視点をはずさず毎日のビジネスをしていくこと。
それに尽きます。